作品
壊れた心こそが欲しい
ねぇ、見ないで。あの子を見ないで。
俺だけを見ていて。
***
「……何の真似だい、これは」
「何って逃げられないように手錠してるんだけど?」
「具体的にどうしてるかというよりも、
何故そうすることになったのかの流れを知りたいんだがね」
「セックスしようと思って」
「……強姦の間違いじゃないのかい」
「強姦だってセックスでしょ」
「……っ」
下衣を脱がせて、露になった局部にキスをし、根元から舐める。
自分で言うのもなんだけど下手なほうじゃない。
でも黒鷹サンのは、何時まで経っても精々半勃ちって状態で、ちゃんと反応してくれなかった。
「なんで? 気持ちよくない?」
「……無理やりで、気持ちいいも何も……聞くほうがどうかしてないかい?」
「感じないと辛いのは黒鷹サンの方だと思うけど?」
「…………く」
脚を抱えて、もっと奥の蕾の方に舌先を伸ばす。
ざわ。と何かが来る感じ。
抱えた脚が鳥肌たてていた。
「失礼だなぁ。そんな嫌悪感?」
玄冬相手になんて、きっと何でもさせてたし何でもしてただろうに。
「身体は正直なんでね」
「あっそ。じゃあいいよ。……勝手にするから」
「…………っ……は……!」
腰を引き寄せて、黒鷹サンの中に押し込む。
じゃらり、と頭上で手錠の鳴る音。
黒鷹サンは顔を苦痛で歪めながら、俺を見てた。
……いいね、ぞくぞくする。
貴方の黄金の目はそんな表情を浮かべてるのが綺麗。
でも、一番見たいのは。
「忘れちゃいなよ。殺してくれ、なんていう子どものことなんてさ」
「忘れる、ものか……!」
「じゃ、忘れさせてあげる」
「……っあ! …………く…………!」
抽挿を激しくしながら、想像した。
きっと貴方は壊れた時の目が一番綺麗。
ねぇ、見せて。あの子にじゃなくて。
俺だけに見せて。
2005/05/27 up
花々(閉鎖)で配布されていた「S的破壊欲10題」、No3でした。
手に入らないなら、壊す。みたいな感じです。
歪んでますね。
勿論救世主じゃなくて、書いてる私が。(笑)
- 2009/01/01 (木) 00:00
- 黒玄前提他カプ