作品
押し広げた脚の間で
「……っ…………あ!」
「気持ち良いかい?」
問いかける黒鷹の声は笑いを含んでいる。
楽しくてたまらないとでもいうかのように。
見下ろした脚の間で黒鷹の頭が揺れ動く。
そのたびに癖のある髪が俺の肌に少し纏わり付いては離れて、というのを繰り返す。
何度見ても、この光景には慣れない。
かといって、目を閉じてもかえってその場所の感覚が鋭くなるだけだというのは、もう数え切れない経験上から、嫌というほどにわかっていることだ。
ざらついた舌。
時折軽く掠める歯。
柔らかい唇。
濡れた熱い口の中。
見えないとどう動いているのかを、つい想像して、それが逆に興奮を煽る。
「……ん!」
鈴口に舌が少し入り込んで、強い刺激に反射的に黒鷹の髪を掴む。
「……そろそろ、かな」
黒鷹が顔を上げて、脚をより広げ身体を滑り込ませる。
さっきまで頭のあった場所に腰が収められて。
すぐに来るだろう衝撃に耐えられるといいと思いながら、
目を閉じて、黒鷹に抱きついた。
2005/01/31 up
元は一日一黒玄で書いていたもの。
恋愛に関するいくつかのお題が配布されている、「アダルトなお題」からNo2。
- 2013/09/27 (金) 18:21
- 黒玄