作品
こっちへおいで 天国が見えるよ
「おいで」
「…………嫌……だ…………っ」
「……君も大概強情だね」
「ひ……あっ……!」
耳朶を甘噛みしながら、玄冬の中心に目をやるとそこがびくりと震えた。
あれほどに張り詰めさせているくせに、まだ求めようとはしない。
薬を使ったのが、そんなに気に障ったか。
薬と言っても、大した効力はないはずなんだがな。
私も普段はその手のものを使うのは好まないので、使ってみたのはほんの気紛れだったんだが、玄冬は過剰なほどに嫌がった。
これはこれでいつもと違う感じでそそられるが、そろそろ我慢の限界だ。
君も私もね。
「……おいで」
「……っ……あ!」
肌はどこもかしこも紅に染まって、僅かに触れるだけで過敏に反応を返す。
もう辛いだろう?
「こっちへおいで」
「……っ!」
玄冬自身を掌で軽く包むと、鋭い悲鳴が上がった。
一撫でしただけで、身体が震えてる。
いや、それは私もか。
頂きに導く熱が欲しい。
だが、それ以上にこの子の理性を崩したい。
誘惑に飲まれるのはどちらが先だろう。
悦楽に導かれて、天国が見えるよ。
ほら……私のところにおいで。
2005/07/29 up
元は一日一黒玄で書いていた分。
烈華(閉鎖)が配布されていた「7つの暗い言の葉 Part2」から。
天国ってそっちの意味かよと突っ込まれそうですねw
多分、書いてる途中で暗い方向に飽きた結果。
ほんのりエロ描写追加したので、一応Underに。
- 2013/10/02 (水) 01:40
- 黒玄