作品
4.「褥では素直だね」
「それとも、本当に気が乗らないというのなら」
玄冬の身体が震えたのが伝わった。
「今日はここでやめておこうか?」
そんな気は欠片もないくせに、意地悪くも言って見る。
泣きそうな目をした玄冬が私の着物の袖をぎゅっと掴んだ。
やめないで、という意思表示のように。
まったく可愛いったらないよ。
売れっ子の花魁として名をあげている君に、こんな面があるのだと知っているのはどれだけいるというのだろう。
「褥では素直だね」
袖を掴んだ手に手を重ねて、そっと額に口付けを落とした。
- 2008/01/01 (火) 00:04
- エロセリフ10題part2
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