作品
Love Battle
いつものように触れ合うために服を脱がせて。
少し反応をし始めていた玄冬自身に口で触れようと、その場所に顔を近づけたら、手でしっかり顔を押し留められてしまった。
「っ……だからいきなり口でやろうとするのはよせ!」
「たっ……止めることはないだろう。嫌いじゃないくせに」
「お前が最初から口でしようとするときは、大抵しつこいからだ。
……絶対、一回で終わらせようと思ってないだろう」
気づいていたのか、と思うと少し嬉しい驚きだった。
確かにね。
最初から口でしたいと思うのは、大概気分がかなり君を欲しているときだ。
動けなくなるまで愛し合って、わからなくなるうちに眠りに落ちてしまいたいとかそういったような。
「わかってるのに、止めるのかい? いいじゃないか、私は今日はそんな気分なんだ」
「俺はそんな気分じゃない」
「……まぁ、気分というのは常に変わりゆくものだからね」
そう言いつつ、顔を覆われた手をそっと剥がして、指をそのまま絡める。
今の気分が一致しなくても、睦みあっているうちに高揚してくるのはよくあることだ。
「ちょ……待て! お前、昔コミュニケーションなんだから、気分が乗らないときには無理に応じなくたっていいとか、言わなかったか!?」
やれやれ、こういうときに限ってそれを持ち出してくるのか、君は。
行為そのものは拒んでいないのに。
触れる前ならともかく、触れた後に抑えなんて効くわけない。
「そうだったかな」
「だから、誤魔化……っ…………!」
舌先を少し幹に沿わせると、そのまま玄冬のモノを咥えこんだ。
充血して熱を帯び始めている部分は、既に口の中よりも熱い。
声を詰まらせ、それでも私の頭を退けようと伸ばしたもう一方の手は、すぐに力が入らなくなり、ただ添えられているだけに近い状態だ。
口の中で熱を確認しつつ、舌を絡ませる。
もう少し深く、とより奥に呑み込んだら、玄冬の腰が震えた。
「っ……! ……黒……っ……た……かっ」
呼ばれる声には、舌の動きで返事を返す。
見上げた顔は目元が潤んで、頬がほんのり染まっている。
目と目が合うと、益々真っ赤になって、目を瞑る。
何度もしてるのに、どうしてそうも可愛い反応を返すのか。
「や……ちょ……口離せ……っ!」
「嫌だね。……このままイけばいいだろう」
「……っ!」
咥えていたモノを、一旦口の中から開放させるけど、すぐに裏側に唇をあててなぞる。
幹の下の柔らかい袋を優しく指で弄ぶと、小さな喘ぎが零れ落ちる。
「ほら。次は全身に触れてあげるから。……イキたまえよ」
「っ……くあ……!」
再び、固いモノを口の中に収めて、鈴口に舌先を入れるとあっさりと玄冬が達した。
口内に満ちた粘液を喉に流し込み、残滓を啜ると呻き声があがる。
達した直後だから、刺激が強いんだろう。
それでも加減はせずに、まだ固さを残してるそれを舌で清めた。
「黒た……」
「……じゃあ、言ったように今度は全身に。ね?」
顎を捉えて、交わした深い口付けは拒まれなかった。
少しだけ目に困ったような色を浮かべながら、身体に触れ始めた手もやっぱり拒まず、玄冬も私に触れ始めた。
だから、当初の予定通りに、まともに動けなくなるまで抱き合おうと決めた。
結局、君は文句を言いつつも、私に甘いのだから。
2004/12/01 up ※原文は裏絵日記で2004/11/11に。
Uさまからの権利発動リク、『黒玄で痴話喧嘩』の裏仕様。
表仕様はKey。
思いついたのは、裏仕様の方が先でしたw
- 2008/01/01 (火) 00:15
- 黒玄