作品
繋がる&突き上げる
繋がる[Kuroto's Side]
「ん……っ……あ?」
黒鷹が俺の中に入り込んできた後。
すぐに動くでなく、腹の上に掌を這わせた。
まるで何かを探るかのように。
「どうし……た?」
「いや。君も受け入れるのが上手くなったなぁと思ってね」
「誰がそうしたと思ってる」
「私だね」
「……ん!」
足を抱えこまれ、もっと奥に黒鷹が入り込んで、繋がりがより深くなる。
それが快感のようでいて、苦しいとも思う。
圧迫感なのか、充足感なのか。
わかっているのは、どうしようもないほど黒鷹を強く感じている、ということ。
こいつの方はどうなんだろうか?
俺が思うのと同じくらいに、繋がっているときに俺を感じてくれているんだろうか?
いつも、余裕がありそうに見えるけど、どうなんだろう。
一方的にそう感じているのだとしたら、かなり癪なのだが。
「……黒鷹」
「うん?」
「繋がってるとき……何を思う」
「……きっと君と同じことだよ」
「あ!」
身体が寄せられ、肌が密接する。
繋がった場所にかかる刺激につい声が上がる。
「それを欲しているからこそ、私は君を抱くのだから」
突き上げる[Kurotaka's Side]
玄冬の中に入り込むと、一瞬、力が抜けた後に熱が私を迎えいれるように蠢く。
貪欲に求められているようなそれに、昂ぶりを一気に引き上げられそうになるのを悟られないように堪える。
いつから、こんなに行為を自然に受け入れられるようになったのか。
玄冬の腹に手を這わせてみる。
触れただけではわからない。
だが、この身体の奥には私が在る。
それが何とも言えないほどに、満たされた気分だ。
「どうし……た?」
「いや。君も受け入れるのが、上手くなったなぁと思ってね」
「誰がそうしたと思ってる」
「私だね」
「……ん!」
足を抱え、より奥へと腰を進める。
そのまま、突き上げてしまいたい衝動を抑えて、繋がった場所に感じる脈動に意識を集中させる。
この脈動に玄冬の存在を強く意識して、募るのはただ愛しいという想い。
「……黒鷹」
「うん?」
「繋がってるとき……何を思う」
「……きっと君と同じことだよ」
「あ!」
ひたすらに相手を強く感じていたい。
「それを欲しているからこそ、私は君を抱くのだから」
悦楽だけでなく、君の全てを感じたいから、ね。
2005/01/04&2005/01/05 up
一日一黒玄から。
恋愛に関するいくつかのお題が配布されている、「アダルトなお題」からNo15(玄冬視点・繋がる)とNo18(黒鷹視点・突き上げる)を繋げました。
年の始めからこのお題を選択したあたりがもうねw
- 2013/09/19 (木) 18:15
- 黒玄