作品
吐息さえ飲み込むほどの熱いキスを
身体を繋げたままで口付けを交わす。
繋げた部分に負けず劣らず熱を秘めたキス。
「……っ…………は」
激しい口付けの中で何とか呼吸をしようとすると、繋がった部分も連動して、びくびくと震える。
その震えについ煽られて、さらに口付けを激しくする。
微かに開いた玄冬の目が許して、と語っている。
おかしくなりそうだと。
少しだけ、でもちゃんと伝わるように首を振る。
口付けからは開放しないままで。
「……メ……だ…………っ…………達……ってしま……」
「達けば……いいじゃない、か……っ」
「う……あ!」
途切れ途切れの言葉での訴えを退け、より深い場所に楔を穿つ。
舌で玄冬の唇をなぞりながら、手を身体の間に差し込んで、玄冬自身に触れる。
先走りの雫が私の指先を濡らした。
その手で軽く扱くだけで、玄冬の中の震えが止まらなくなる。
限界が近いね。
背に縋るように回された手も震えている。
「ほら、こらえるんじゃないよ。キスしたまま達こう。……ね?」
「ひと……りじゃ……嫌…………だっ……」
「大丈夫……だ。一緒に……!」
「く…………んんっ…………!!」
君のそんな状態を見て、私だってもちこたえられるわけがない。
玄冬の舌を自分の舌で引き出し、軽く縁を甘噛みすると声にならない叫びに次いで、繋がった場所が大きく脈を打った。
その脈動に私も引きずられ、熱を吐き出す。
……僅かな空白の間のあと、指に絡んだ玄冬の白濁が冷え始めたのを感じて我に返る。
達した瞬間、繋がった部分と、口付けを交わしていた部分とどちらが熱かっただろうか。
ようやく離した唇で玄冬が微かに笑みの形をつくり、そこにまた口付けた。
2005/04/29 up
恋愛に関するいくつかのお題が配布されている、「キスのお題」からNo23。
キスで達するシチュエーションが結構好きです。←聞いてません
- 2013/09/25 (水) 01:43
- 黒玄