作品
窓の月
背中から脇腹にかけて、触れている黒鷹の熱が伝わる。
ぐ、と深く入り込んだ刺激が強くて、加減しろとの意味で、黒鷹の肩に掴まった手に力を籠めたけど、返って来たのは、性質の悪い微笑み。
加減なんてするものか、とでも言いたげな。
軽い律動。
だけど黒鷹の脚はその律動に合わせて、柔らかい袋の部分を刺激してくるからたまらない。
「……やっぱり、こっちだけでは足りないか」
「え……あ、ちょ……黒鷹……!」
黒鷹の手が俺自身に伸びて、律動に合わせて擦り始める。
足りないどころか、直ぐに達してしまいそうで焦る。
黒鷹が余裕の笑みを零しているから、なおさら。
「……やめ……手……離し…………っ」
「……達っても構わないんだよ?」
耳元で囁く低い声の効果をこいつは知っているだろうか?
その呟きが抗えない魔性を秘めているというのに、気がついているんだろうか。
だとしたら、俺は。
「っ…………あっ……! 黒……っ……!」
黒鷹の手の上で遊ばれているも同然だ。
達する瞬間に視界に写った月が妖しく光ったように見えた。
まるで黒鷹の瞳のように。
2005/06/13 up
黒玄で48手からNo41。
いわゆる後側位。
窓の月、という名前の由来は二人が同じ方向を向いているので、夜に窓から見える月を一緒に眺めることができるというのだそうな。
エロスなのにどこか奥ゆかしい日本語ブラボー。
拘束衣と後側位とどちらが先に変換される方が健全でしょうか……ってそんなことはどうでもいいんですがw
- 2013/10/09 (水) 00:25
- 黒玄