作品
シェル・クレイルについて
シェル・クレイル~愛し合う逃避の中で~
(2003年、アリスソフトより発売されたゲーム)
主人公セトル=ジャン・ストニは、レノンセル伯爵の専属医師として
病弱な一人娘リジエンヌ・エイパ(リズ)の治療に当たっていた。
幸い、三年に及んだ困難な治療は功を奏し、リズは健康な躰を得る。
少女から年頃の娘へと成長した彼女には縁談もまとまり、その幸せな
旅立ちを見届けて、セトル=ジャンの専属医としての生活は終わりを迎えるはずだった。
だが、三年の間に募った二人の想いは、簡単に消し去れるほど小さなものではなかった。
別れの夜、セトル=ジャンは苦悩し、リズは涙に暮れる。
そんな二人に、手を取り合って逃げるよう奨めたのは、意外にも
政略的な結婚を喜んでいたはずのリズの父、レノンセル伯爵。
詳しい事情を何も知らされぬまま、セトル=ジャンはリズの手を引き、
避暑地ミゼイユにある別荘へと向かうことになる。
そこで出会う優しい人々、リズとの間に重ねていく幸せな夜。
二人は、この時が永遠に続くことを信じていたが…。
「本当に好きな人との交わりは、そうでない人との交わりよりもずっと良いものになる。
相手が愛おしいと思う気持ちは、どんな媚薬にも勝るのだから」
それは、経験上では誰だって知っていること。一つになれる喜び、躰が溶けていくような悦楽。
幾千万の言葉を交わすよりも通じ合えたと感じられる抱擁。
その気持ちを、ほんの少しだけ助けてくれるのが、蕩果という薬だった。
セトル=ジャンとリズが蕩果を使ったのは、
互いに許し合える想いが何より先にあったからに他ならない。
だから、恐ろしいほどに蕩果が効いた次の朝、二人は幸せを感じていた。
何もかもさらけ出して求め合える、そういう相手と結ばれたことが嬉しくて。
──けれど。
未来を奪われ、絶望に囚われた時、あふれるほどの愛おしさが残酷な欲望へと姿を変える。
歯止めが利かなくなった二人に引き寄せられ、あるいは巻き込まれ、
隣人、友人という形で均衡を保っていたはずの関係が脆くも崩れ去っていく。
あなたが欲しい、という言葉の裏にあるもの。
剥き出しになった情念が辿り着く先は、破滅か、それとも──。
※上記アリスソフトの説明文参照。普通の男女のエロゲーですが、
純愛系ダークが好きな方にはオススメ。絵がとにかく綺麗で、文章の使い方が好きなのです。
逃避の為にお互いだけをただ求めあって、堕ちていく感じがたまらないのです。
(いや、ハッピーEDもあるにはあるんですが)
ゲームが気になった方は下記をご参考に。
もう生産してないので店舗にある分で終りだったかと。
シェル・クレイル~愛しあう逃避の中で~(Amazonで¥5,198(税込)で発売中)
説明が大分長くなりましたが、要は黒玄ネタとシェルクレイルネタが絡むんだと考えていただければ。
- 2008/01/03 (木) 00:01
- 解説等
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