作品
趣味の時間
※第二部進んでないので、先行ネタバレになりますが、
それでも構わないと言う方だけお読み下さい。すみません。
「……っ……上手く釘が入っていかない……」
「どれ、私が打ち込むよ。貸しなさい」
そろそろ一人で寝かせてもいい頃だろうと思ったから、
桜璃のベッドを作っていたが、どうにも昔と同じ感覚で釘を打ったりが出来ず。
ところどころ黒鷹に手伝ってもらいながらになっていた。
手伝ってくれるのは助かるけど、昔、自分で自在に出来た頃を思うと少し歯痒い。
「やっぱり女の身体だと、力が落ちるんだな」
「あはは、まぁ仕方ないだろうさ。……私はちょっとだけ嬉しいけどね」
「うん?」
「だって、その分君に頼ってもらえるからね。
それに、作る相手の事を考えながらの作業も悪くない」
「……まぁな」
「意外なところで趣味の時間を共有するようになったよね」
「それはあるな」
確かに。
前は俺が何かを作っているときには、黒鷹は本を読んでいたり、出かけていたりしていたし、黒鷹が本を読んでいたりするときには、俺は家事をやっていたり、何かを作っていたりしていた。
が、桜璃が出来てからとなると、俺も育児書に一緒に目を通すようになったし、何かを作ってるときは黒鷹が手伝ってくれる。
……ああ、こういうのも悪くない。
2005/07/26 up
一日一黒玄でやった当サイトで配布していた
「玄冬好きさんへの10のお題」、No6より。
一緒に住んでいる上でより絡んでくるのは、生活様式とか価値観じゃないかなぁと思ってますが、趣味を共有できるのもそれはそれで素敵だなぁと。
同じ趣味は時に危険な場合もありますけどね……。
お互いギャンブル好きとかだったりとか(笑)
ストッパー役がいないものでw
- 2008/02/01 (金) 01:09
- 第二部:番外編
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