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簡単には逃がしてやらない(堀鹿Ver)<月刊少女野崎くん・堀鹿・R-18>

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2014/12/26のフリーワンライ(第31回)から『簡単には逃がしてやらない』。
堀鹿Side。滾るお題だったので、堀みこで書いた後に堀鹿でも書いたという。

※二人が大学生で付き合っている前提での話になっております。

初出:2014/12/27  

文字数:2019文字 

 

[鹿島Side]

時々、先輩の目は猛禽類を連想させることがある。
よく、話なんかで目で殺すみたいな表現が出てくることがあるけれど、先輩の目はまさにそんな力を持っていると思う。
まぁ、そもそも一番最初に中学時代に浪漫学園の文化祭でそんな目をした先輩の演技に射貫かれて、浪漫学園に入って、演劇部に入部して、大学も追って行って今に至る訳だけども。

だから、私は。
そんな先輩の目から逃げられない。

***

「も……そろそろ、寝かせ……てくださ……っ!」
「あと、一回だけ、だ」
「さっきもそれ聞い……んんっ!!」

抗議の声はあっさりと唇で塞がれる。
先輩の舌が割って入って、私の舌に巻き付けるようにしながら動かす。
口を閉じられなくて、唇の端から唾液が伝ってしまうのが恥ずかしいのに、先輩はそれでさらに興奮したのか、私の中であっさりと固さを取り戻した。
ゴムって何回分くらいまで持つんだろう。さっきので、三……じゃない四回?
先輩はイッたはずだった。
そして、私はもっとだ。
繋がってる場所も擦れすぎてしまったのか、少しひりひりし始めているのに、いざ先輩が動き出すと気持ち良さでそれは流されてしまう。
これが止まらない原因だともわかっているのに。

「……悪い、流石に痛いか?」
「ん、大丈夫です、から」

軽く眉を顰めた先輩に応える私も私だ。
ここで痛いって言えば、多分先輩はやめてくれるだろうけど、それを言うのも憚られる。
結局、私も求められるのが嬉しいのだ。
こんな必死に私を求めてくる先輩を離したくない。
もう一度、小さな声で悪いと聞こえて、再び強く動き出した先輩に身を任せて、お腹の奥が熱くなっていく感覚だけに集中し始めた。

[堀Side]

「も……そろそろ、寝かせ……てくださ……っ!」
「あと、一回だけ、だ」
「さっきもそれ聞い……んんっ!!」

疲れを隠しきれなくなって来ているのを分かっていながら、それに気付かないふりをして、鹿島の言葉を中断させて、唇を塞ぐ。
熱い口の中に舌を突っ込んで、鹿島の舌に巻き付けるように絡めていくと、鹿島の膣内が奥から手前へと蠢いて俺を締め付ける。
それだけで、さっき出したばかりのモノはいとも容易く固さを取り戻した。
鹿島の唇の端からこぼれ落ちた唾液を指先で拭うと、熱っぽい吐息が当たる。
……ホント、こいつどんな表情も様になるよなぁ。
まぁ、他の誰にもこんな色っぽい鹿島を見せてやったりする気はないが。

――なぁ、あんなヤツやめて、俺と付き合ってみねぇ?

昼間、鹿島にそんなことを言っていたような男にはなおさらにだ。
こいつのこんなところを知っているのは、俺一人で十分過ぎる。
鹿島の俺へ向ける好意を疑ったことはない。
分かりやすく直向きに好意を向けてくるのは、それこそ付き合う前の高校時代からだ。
ただ、そもそもこいつは色々なことをさらっとこなしてしまう割りにはあまり敵を作らないタイプだ。
他人に対するあたりが柔らかいというのも、理由の一つだとは思うが、妬まれない、
多分、鹿島本人が考えている以上に、鹿島を慕う人間は多い。
『お姫様』だけでなく、男もだ。あの男もそんな一人だったんだろう。
適度にイケメン面で――まぁ、鹿島より遙かに劣るが、背丈も鹿島よりずっとあるし、恐らくは本人としては断られるとは思わず、自信があって近づいたんだろう。
ちょうど鹿島と待ち合わせをしていて、合流する直前でそれを見かけ、余計な世話だと言おうとしたが、俺よりも鹿島が動く方が早かった。
手に持っていた紙コップに入った飲み物を、一瞬の躊躇いもなくそいつの顔に投げつけたのだ。
あれには正直ビックリした。

――どこの誰か知りませんけど、自分の名前も名乗らず、先輩をあんなヤツ呼ばわりする人に用はないです。

あくまでも笑顔のまま、そんなことを言った鹿島は、直ぐに俺を見つけて、そいつはもう無視して俺の方に寄ってきた。
鹿島がこんな行動に出るとは予想外だった。

――意外だな。おまえがあんな過激なことするとは。
――え? だって、先輩をあんなヤツ呼ばわりするような人ですよ? 持ってたのが熱々のお茶でもかけましたよ、私。

あんなことをしたのが俺の為かと思うと、めちゃくちゃ可愛くて愛しくて。
家に帰るや否や、鹿島を抱いた。
隅々まで触って、反応を確かめて。
こいつは確かに自分のものだと刻みつけるように繰り返した。
いい加減しつこいだろと自分でも思いながら、止められなかった。
突き上げる度に切ない声でないて、俺を求めて濡れる。
そんなのを確認しちまうと止まれるわけがない。
それでも、抜かずに何度もヤッてるせいか、ほんの一瞬だけ、鹿島の顔が痛みに歪んだように見えた。

「……悪い、流石に痛いか?」
「ん、大丈夫です、から」

多分、大丈夫というのは半分本当で、半分は嘘だろう。
それでも、背に回された腕は止めるなと言っているように思えた。
それに甘えて、もう一度だけ悪いと呟き、再び動く。

開放してやれなくて悪い。
けど、もうちょっとだけ勘弁してくれ。

 

もうちょっと暗い感じにするつもりで微妙に逸れたw
堀鹿でも堀みこでも、堀先輩は独占欲の強い絶倫だと思っている節があります。

 

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