Twitterでのタグによるお題募集から。
こたつ書いておいて何ですが、私本人は子どもの時以来こたつに縁がありませんw
暑くなる前にpixivに出せて良かったwww
pixivではShort Stories 03に収録してあります。
※二人が大学生で付き合っている前提での話になっております。
初出:2015/03/27
文字数:1120文字
「……ん。あ、先輩。おかえりなさーい」
「……おまえ、またこたつでうとうとしてたのかよ。身体にくるから、ちゃんとベッドで寝ろって言っただろ」
バイトが終わって、鹿島の家に泊まるつもりで寄ったら、鹿島はこたつに身体を半分潜り込ませた状態で寝落ちていた。
こたつのテーブルの上には、何かの講義の課題と思われる資料や、ノートパソコンが開きっぱなしで置いてある。
「いやー……先輩がバイトから戻ってくるまで、課題終わらせておくつもりだったんですけど、こたつって眠たくなりますよねー」
「そりゃ、こたつに入ってやろうってのが間違いだろ」
「だって、まだ寒いんですもん。先輩がいたら、くっついて暖を取れますけど」
「俺はカイロか何かかよ」
言いつつ、部屋にあるハンガーを借りて、コートを掛けると鹿島の隣に滑り込む形で俺もこたつに入る。
コートを脱ぐとやはり部屋が冷えてると感じて、こたつの中から抜け出られなくなりそうだ。
「課題、まだ途中なんじゃねぇの」
目が覚めはしたんだろうが、まだ眠気が取れないのか、鹿島はこたつのテーブルの上に頭を乗せて、目を閉じたままだ。
「んー、そうなんですけど。まだ提出まで期限あるし、今日は寒くてやる気起きないですねぇ」
「大人しく寝るなら、ベッド行っとけよ」
マグカップの中に入っていた、鹿島の飲みかけだろうお茶を一口勝手に貰って喉を潤す。
お茶が結構冷えていたあたり、どの位の時間こたつでうたた寝していたのやら。
「だったら、先輩がベッド連れて行って下さい。何かもう凄く眠くて、こたつから動きたくないです」
「俺が連れて行ったら、多分大人しく寝かせてやれないことになるけど、それでもいいのか?」
そう言ってやると、触れ合っている鹿島の腕がびくりと震えた。
閉じていた目が開き、ほんのり頬が染まる。
「……何で、直ぐそっちに持っていくんですか、先輩」
「一緒にベッド入ったら、暖かくなるだろ? 寧ろ、暖かくなるのを通り越して暑くなる。そりゃ、したくもなるじゃねぇか」
「そうかなぁ……先輩、バイトで疲れてたりしないんですか」
「疲れてる。でも、明日の講義、午後からなんだよな。おまえもそうだったろ」
とっくに鹿島の講義についても時間帯は把握している。
多少の寝坊くらいはどうってことないはずだ。
「私、今日本当に眠いんですけど」
「動いてたら、眠気なんて何処か行くだろ。……で? 自分でベッド行くか? 俺が連れて行くか?」
言いながら、ちゃっかりこたつの中で鹿島の足を触る。
部屋着のスウェット越しでも、触れば形の良さが伝わる足を早く直接触りたいのが本音だ。
「………………連れて行って下さい」
鹿島が期待通りの返事をしながら、俺の袖を引っ張ってきたことに口元が緩むのを自覚した。
北海道、こたつだと暖を取るには物足りないので、あんまり縁がなかったんですよね……。
※小学校~高校まで北海道育ち。
それはそれとして、こたつという密着出来る空間は美味しいよなとカプ書きは思うw