> Novel > Novel<月刊少女野崎くん・堀鹿> > 70号更新での去年の球技大会絡みのネタ<月刊少女野崎くん・堀鹿+御子柴>

70号更新での去年の球技大会絡みのネタ<月刊少女野崎くん・堀鹿+御子柴>

いいね送信フォーム (0)

当時のガンオン更新が色んな方向に美味しくて、辛抱たまらんかった結果、勢いで書いた話です。
『狭い人達』の続きのようなものなので、出て来てるのは堀みこ二人だけど、話は堀鹿。
去年の球技大会絡みのネタ。
ハーフワンライくらいの時間で書いたので短いです。
堀みこ二人が最終的には鹿島くんの話に落ち着くってネタは、私得過ぎた……!!

初出:2015/09/10 同人誌収録:2017/05/03(NATURAL) 

文字数:1114文字 

 

「堀先輩は視野が狭いと思うんすよ。大体、鹿島の逆転シュートって何の競技での話っすか。あいつ、サッカーやら、バスケやら、色んな競技に出てたから分かんないんすけど」

元々の女子の競技にも出ていたけど、鹿島の運動神経なら男子の方に混じっても活躍出来るってんで、確かいくつか男子の競技にも出ていたはずだ。
例によって、お姫様方とやらががっつり応援に来てて、何となく居心地が悪かったのを覚えている。
さらに言うなら、その参戦した全部の競技で鹿島が色々活躍したから、他のクラスからアレはずるいって文句が来たんだよな。
まぁ、チート級の活躍をする上にお姫様の応援付、相手チームはがっつりアウェイの空気で試合しなきゃなんねぇってのは、鹿島と対戦する側からしたらたまったもんじゃねぇって想像くらいはつく。
見せ場らしい見せ場も大体あいつが持って行っちまうしな。
だから、今年はやむをえない事情で欠員が出たりしない限りは、鹿島は男子の競技は掛け持ちさせないってことになったんだけど。

「何の競技って、おまえ、バスケに決まってんだろ? せっかくボールをこっちが取って、上手く他のヤツにパス回せたってのに、そいつがシュートする直前で、鹿島が鮮やかにボールカットして、そのまま間髪いれず、凄ぇ場所から見事なスリーポイントシュート決めたじゃねぇか。アレでうちのチーム逆転負けしたんだよなぁ。けど、あの逆転シュートはマジ凄かった。御子柴こそ、何で覚えてねぇんだよ。おまえ、鹿島と去年も同じクラスだった上に親友じゃねぇか」
「んな、細かいとこ、言われたらまだしも、そらじゃ思い出せませんって! 先輩の感覚と一緒にしないでくださいよ」

思い出した。
そういや、堀先輩のクラスとも対戦して、先輩がさらっと鹿島にパス!とか言って、鹿島はそれにはい!ってそのまま普通に先輩にボール渡したりなんかしたから、他のメンバーから顰蹙かったんだよな。
一回じゃなく、何回もやっちまってたし。
とはいっても、あいつはそのやらかした分をきっちり自分で取り返した上に、結局最終的には勝ったから、試合後には文句言うヤツもいなかったんだっけ。
それにしても。

「……つくづく、先輩って鹿島しか見てないっすよね」
「あ? あんだけ活躍してたら印象に残るの決まってんだろ? バスケの逆転シュートもだけど、サッカーの決勝戦でPK決めたのも凄かったよな。あと、これは絶対取れねぇって思った、バレーのスパイクを……」
「いや、もういいっす」

先輩が鹿島の出ていた競技を逐一チェックしてるのはともかく、せめて、こっちが全部覚えてること前提で話すんのやめてくんねぇかな、って思いながら、缶に残っていた最後の一口分のジュースを飲み干した。

 

鹿島くんの活躍しか覚えてない堀先輩、ホント……ホント!!
あと、鹿島くんが逆転シュート決めて、
「よし!! 流石、鹿島!」
ってつい喜ぶ堀先輩に同じチームのモブが
「今ので、逆転されたの俺らのチームなんだけど、堀ちゃんそれ分かってる?」
って冷静に突っ込んでもいい(*´Д`)

 

タグ:月刊少女野崎くん堀鹿堀鹿+御子柴サイトのみ同人誌収録済ハーフワンライ500~3000文字御子柴視点2015年