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0時になるまで待って<月刊少女野崎くん・堀鹿・R-15>

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2015/11/27のフリーワンライ(第73回)から『○○になるまで待って(○○は自由)』。
堀先輩誕生日話だけど、なんか先輩が変態っぽくてすみません。
(でも、御子柴誕の堀みこ話よりはマシだと思ってるw)

※二人が社会人で同棲している前提での話になっております。

初出:2015/11/27  

文字数:2106文字 

 

「おーい、鹿島。ちょっと入ってい……」
「ダメです!!」

鹿島の部屋の扉をノックして、ドアノブを回しかけたところで、制止の声が飛んできたから、慌てて手をドアノブから離した。

「悪ぃ。着替え中だったか?」
「いえ、違います。違いますけど、0時過ぎるまでは、先輩はこの部屋に入って来ちゃダメです」
「は?」

何だ、その時間指定。
腕時計でちらりと今の時間を確認してみたら、23時半を回ったところだった。
30分なんて、あっという間に過ぎていそうな時間だから、多少待つくらいは別に構いやしねぇが……何だってんだ?。

「まぁ……いいけどよ。じゃ、30分経ったら来るな」
「はい! というか、私が先輩を呼びに行きますので!」
「分かった」

どうせ、明日、明後日と休みだ。
多少夜更かしするつもりもあったし、慌てることもねぇなと、大人しく引き下がって、リビングで鹿島が呼びに来るのを待つことにした。

***

「じゃーん! どうですか、これ!」
「………………壮観だな、こりゃ」

そして、30分後。
鹿島に部屋に呼ばれ、床に並べられたものを目にした俺は、一瞬言葉を失った。
鹿島の部屋の床に、所狭しと並べられた数々のアイテム。
白いニーハイ。
黒いニーハイ。
浪漫学園の制服を思い出させるような黒のハイソックス。
白のくるぶし丈のソックス。
厚手のタイツは黒だけではなく、白、紺、ストライプと様々な種類が揃っている。
さらには、薄手のストッキングもバリエーション豊富だ。
黒に白にベージュ、さらには刺繍やビジュー等の装飾が施されたもの。
うわ、これ網タイツってやつになるのか、初めて見た。
ストッキングの上に網目模様の刺繍をしてる形になるみたいだな、へぇ……。
あ、こっちは足首につけるアンクレットか。
細い金の輪や、ミサンガのように織られた布製のものと、これまた種類が様々だ。
つい、あれこれと手に取って見ていたら、得意げな笑みを浮かべた鹿島が小さくガッツポーズを取ったのが、視界の隅で見えた。

「お誕生日おめでとうございます、先輩! というわけで、足絡みのアイテムを色々集めてみました! 今日一日はご希望のものを履いたり、着けたりしますので、遠慮なくどうぞ!!」
「あー、そうか。俺、今日誕生日だったっけか」

最近、仕事が忙しくてつい忘れてしまっていた。
一応、鹿島の誕生日の時には覚えていたんだが。
俺の誕生日は、鹿島の誕生日からちょうど四週間後だから、こいつの誕生日のタイミングだと意識しやすいんだよな。
なるほど、0時過ぎるまで部屋に入るなって言ったのは、これを用意していたからか。

「そうですよ! もう、最近先輩忙しそうだったし、きっと忘れてるって思いました。せっかく明日休みなんですし、ここらで先輩にリラックスして貰おうと、好きそうなの集めてみたんです! あ、誕生日ケーキも日中に焼きますね。さ、どれにしますか?」
「……言ったな?」
「はい?」
「遠慮なくって、今おまえ確かに言ったな?」

念を押すように問いかけると、鹿島がこくりと頷く。
よし、これで言質は取った。

「まずは黒のニーハイだ。合わせるのはちょっと前におまえが買ってたあのショートパンツな。で、ニーハイは脱がない状態で、ショートパンツと下着を一緒に下ろして、片足……そうだな、膝の辺りに引っかけた状態で一回ヤる。それが終わったら、網タイツだ。バニースーツ……は流石にねぇか。この際水着でもいいか。あ、金のアンクレットも合いそうだな。股の部分、裂いてずらして挿れるとして……。一眠りしたあとは、ちょっと健康的な路線で白の……」
「ストップ! 先輩、ちょっと待って下さいって! 何ですか、そのセット!」
「何だよ。遠慮なくって言ったのおまえだろ? せっかくこれだけの数用意してくれたんだ。一通り試すのが礼儀ってもんだろ」
「そんな礼儀求めてないです。というか、一通り試す気なんですか」

真顔になった鹿島が、俺の肩を掴む。

「せっかくあるんだし、いいじゃねぇか。そういうつもりだったんじゃねぇの?」
「どれか、とは思いましたが、まさか一通り試すって言い出すなんて思ってませんでした。……私もまだまだ甘かったですね」

一緒に住んで結構経つし、分かってたつもりなんだけどなぁとぼやく鹿島に、つい笑っちまう。
どうやら、俺の足好きの程度を見誤っていたらしい。

「だったら、好みをしっかり教えてやるから、一日かけて覚えろ。おまえなら出来るだろ」
「出来ますけど、何か……こう、複雑ですね」

鹿島の顎に指を掛けると目を閉じたから、唇を重ねる。

「着替えさせるのもやっていいのか?」
「好きにしてください。……遠慮なくどうぞって言ったのも私でしたし。……んっ」

こいつは知っているんだろうか。
女が男に靴下の類を贈るってのは、自分の身体を自由にして構わないって意味を含んでいることを。
まぁ、知っていても知らなくても同じ事か。
せっかくの誕生日だ、今日一日存分に楽しませて貰おう。
網タイツや黒タイツを履いた足もいいが、鹿島の素足が一番最高だというのは、誕生日が終わる直前にでも言えばいい。
早速、鹿島の足を抱えて、まずはその爪先にキスを落とし、楽しい誕生日パーティーを始めることにしよう。

 

一応、誕生日の話なのに変態っぽい堀で本当にすみません。
でも、もう足の話は切り離せないよね!
ファンブックの没ネタ、設定的にはあんまり没になってる感じじゃない気がするw

 

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