Secret performer本編でくっついた後の堀鹿。
センター試験終了まもなくくらいのタイミング。
人様にあげた年賀用小説の一つ。pixivでは姫初め×10に収録してあります。
初出:2015/01/04
文字数:2364文字
「先輩、受験生なのに大丈夫ですか?」
「ようやく、センター終わったんだ。少しぐらい息抜きしても大丈夫だろ」
年が明けて、センター試験が終わって。
まだ、受験そのものは終わっていないが、一区切りついたところで、鹿島を家に呼んだ。
ちょうど、親も旅行に行っているタイミングだし、弟は帰宅時間の遅い部活をやっているから、まだしばらく家に帰って来ない。
鹿島とこうやって二人きりになれたのは、随分久しぶりだ。
自室のベッドで膝枕して貰いながら、鹿島の足を触っていると鹿島が俺の髪を撫でてくれる。
「センターの結果、勝算あるんですね」
「んー、まぁ、それなりにな。何で分かった?」
「余裕なかったら、先輩こういう風に私と会ったりしないかなぁって思ったんで。こうやって先輩と久々に会えて嬉しいです」
惜しげもなく向けてくる満面の笑みに、俺の方も口元が緩む。
手を伸ばして鹿島の髪を撫でると、触り心地の良さに、つい全身触りたくなる。
髪だけじゃなく、どこもかしこも触り心地いいんだよな、こいつ。
こうして、足だけ触っていても大分満たされはするけども。
「そういえば、先輩」
「ん?」
「日にちはちょっと経っちゃいましたけど、年明けに初めて……その、セックスするのって、姫初めって認識であってますかね?」
そんなことを考えていたら、鹿島がタイミング良くというか、悪くというか、姫初めの話を振って来た。
つい、足を触っていた手を一瞬止めてしまう。
「……合ってるんじゃねぇの。いいのか?」
「だって……先輩としばらく、その、してない、ですし。また、しばらく機会なさそう……です、し」
劇では堂々と台詞を口にする鹿島が、珍しいくらいに言い淀んでいる。
「……おまえから、そうやって誘ってくるの初めてだな」
「い、いけませんか」
「いいや。めちゃくちゃ嬉しい」
「せんぱ……んっ」
鹿島の足から手を離して、身体を起こして、ほんのり赤く染まっている顔を撫でてからキスをする。
柔らかい唇の感触も久しぶりなんだよな、そういえば。
一旦、そうやって実感してしまうと、触りたいって感情が堰を切ったように溢れ出す。
一度唇を離し、鹿島の上半身をベッドに倒して、再びキスをする。
今度は唇を舌でなぞりながら、形の良い耳を触る。
焦らすように耳の縁を触って、舌を唇の中に入れると、鹿島の腕が俺の背に回される。
「……全部、脱がしていいか」
これまでは学校でヤッていたから、お互いに全裸になったことはない。
大抵の場所は触っているし、見てもいるけど、そのまま裸の状態を見たことはなかった。
多分、鹿島もそのことに気付いたんだろう。
少し戸惑っていたけど、ややあって頷いた。
「先輩も、全部脱いでくれる、なら」
「そのつもりだ」
もう一度、唇を重ねながら、身体の中心もくっつける。
布越しに感じた鹿島の柔らかさに、一気にくっつけた場所が固くなったのを自覚した。
***
「先輩って……んっ……やっぱり、ちゃんと男の人、なんです、ね」
「何だ、そりゃ」
知っていたつもりの身体だが、何も纏うものがない状態は目を見張るほど綺麗だった。
鹿島は鹿島で、何か思うところがあったのか、いつもよりも俺の身体を触ってくる。
「や、その。肩幅けっこうあるし、手首とかもがっしりしてるし……それに……」
「ん?」
鹿島の視線を追った先にあるのは、しっかり臨戦状態になっている俺のモノ。
とっくに見られてるし、触られてもいるが、妙に気恥ずかしい。
「……何だよ」
「先輩がズボン脱いでるの初めて見たから、そこってそうなってるんだなぁって」
「あー……」
そういや、スラックス履いたままでモノだけ出してたもんな。
袋までは見せたことなかったか。
「なぁ、袋の方、触って貰っていいか?」
「えっと、そっと触ればいいですか?」
「ああ」
鹿島の指が伸びてきて、優しく触れてくれる。
思っていたよりもくるもんがあるな、これ。
「ちょっと、冷やっとしてるんですね、ここ」
「じゃなきゃ、やばいからな。……鹿島」
「はい?」
「おまえ、将来こども何人欲しいよ?」
「はっ!?」
鹿島の声が裏返って、動いていた指がぴたりと動きを止める。
「こ、こどもって」
「何だよ、そんな動揺するようなことか」
「しますよ! だって……」
「俺は結構考えるぞ」
ゴムを取り出して、モノに被せ、先端で鹿島の足の間を軽く突く。
柔らかい部分はすっかり熱くなっていて、少し体重をかければ、あっさりと俺のモノが鹿島の中に飲み込まれた。
「あ、んっ! せん、ぱっ」
「そりゃ、流石に数年後って思うけどな。こんなことしてりゃ、意識すんに決まってる、だろ」
軽く腰を動かすだけでも、繋がった部分から水音が響いた。
前にゴム無しで中に出した時に、出来てなかったことに安心したのは確かだが、あれ以来、こいつに似たこどもとか凄ぇ可愛いだろうなぁなんて、何かの瞬間に思ったりする。
「私、は」
「ん?」
「先輩との赤ちゃん、なら、何人、いたって……っ」
「……言ってくれんじゃ、ねぇ、かっ!」
「あっ、うあ! あああ!!」
ごつごつと奥で当たる子宮を突き上げるように、動きを強くする。
振動で、鹿島のささやかな胸が微かに揺れる様に煽られる。
ゴム越しでも伝わる熱と締め付けは、久しぶりのセックスの快感を追い詰めるには十分過ぎて、誘われるままに出した。
***
「……これで、またしばらく会えないって寂しいですね」
鹿島がベッドの中で、こつんと俺の肩に額を預けるようにしながら言う。
「そりゃ、お互い様だ。……鹿島」
「はい?」
「俺、大学受かったら一人暮らしする予定だから。そしたら、来いよ。合い鍵作って渡してやるから」
沈んでいた表情が一気に明るくなった。
単純で可愛いじゃねぇか、なんて思いつつ、受験前の補給にともう一度鹿島にキスをした。
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