センチネルバースというのを、TwitterのTLで見かけて初めて知ったのですが、中々美味しいなと思ったので、ふらっと『Cool&Hot』での殺し屋パロホリカシで書いてみた。
(設定の一部使い回しただけだから、向こう読んでなくとも問題ないです)
いつか、ちゃんとした形にしたい……。美味しいな、センチネルバース!
※後日、これが『RHYTHM RED』そして『BEAT BLACK』の原型となりました。
参考にしたpixivに上がっていた設定はこちら。
初出:2015/07/17
文字数:1534文字
あれは、まるで自分の半身が手に入ったような感覚だった。
自分がガイドだということについては、子どもの頃に覚醒していたから知っていた。
ただ、片割れになるはずのセンチネルは周囲にはいなかったし、いつかは見つかることもあるのだろうと思って、この歳まで生きてきた。
片割れのセンチネルは一度覚醒してしまったが最後、ガイドがいないことには五感が暴走して狂い死ぬとは聞いたが、ガイドの方はセンチネルがいなくても生きていくことに特に問題はないからだ。
――まぁ、番のようなヤツが世界のどこかにいるってことは把握しとけ。おまえはよくとも、おまえなしじゃ生きていけないやつが存在するってことをな。
ただ、そう聞かされていても、自分がいなければ死んでしまうという片割れが、世界のどこかにいるかも知れないという事実に、時々迷いもあった。
俺を拾った養父は殺し屋で、養父の元で過ごして数年、自身も将来は殺し屋になろうとした段階で、俺がガイドであることが発覚したが、そのときには、もう裏社会から抜けられないほど、裏社会に馴染んでいたからだ。
ガイドの俺が裏社会に身を置いている以上、ガイドから離れたら狂い死ぬという見知らぬ片割れのセンチネルも、間違いなく巻き込むことになる。
そうして、迷いつつも歳を取り、ひょんな形でセンチネルと出逢うことになった。
あれはいつものように、その日のターゲットを無事に始末し、引き上げようとした時だった。
微かな物音に反射的に振り向いた先にいた幼い子ども。
「なっ…………」
「あ……あ!」
欠けていた何かがぴたりと揃ったような感覚に、思わずその場の状況を忘れた。
幼い子どもも俺の方をじっと見つめている。
間違いない。
こいつが俺の――。
「そうか、おまえが……」
銃をしまって、伸ばした手に一瞬の躊躇いもなく縋り付いて来た子ども。
抱きかかえあげると、首にぎゅっと細い腕が回された。
「……連れてって、お兄ちゃん」
「ああ」
子どもの素性も知らなかったが、そのままそいつを連れ帰り、養父の助けも借りながら育てることにした。
それこそが、今や殺し屋ギルドの一番の稼ぎ手、俺の片割れであるカシマとの最初の出逢いであり、あいつがセンチネルとして覚醒した瞬間だった。
***
「父……様っ」
「ちょっと、最近仕事ハードだったからな。……来い、カシマ」
「あ……ああ」
カシマの五感や身体能力は、どうやらセンチネルの中でさえ群を抜いているレベルらしい。
その反動ゆえか、時々酷い揺り返しが来る。
そうした時に宥めるのは最初は軽く触れるだけで良かった。
が、それがどうも少しずつエスカレートしていっているようだ。
いつからか、抱き締めるだけでは収まらなくなり、キスも必要となり、さらに今となっては――。
「抱いて……下さい。奥に……お願……っ!!」
「ああ」
最終的にはセックスしなければ、収まらなくなってしまっている。
ただ、そうして収められた後のこいつの働きっぷりは凄まじいものがあった。
ギルドとしても有り難いことだが、俺としても俺なしじゃいられない相手がいるというのは、想像していた以上に気分が良かった。
何でもこなせて、ギルドでも過去最高レベルの殺し屋と言われているカシマが俺の存在なしには生きていけない。
一度、俺が仕事で少し遠出しているタイミングで、カシマの揺り返しが来た時は随分と酷かったらしい。
連絡を貰って、慌ててギルドに戻った途端、全身に掻きむしった痕の残るカシマに速攻で襲われ、朝方まで開放して貰えなかった。
そんな風に全身で求めてくれる相手がいるというのは堪らないものがある。
既にスラックスに染みるくらいに、足の間を濡らしているカシマのスラックスを下着ごと引き摺り下ろし、俺のモノを宛がって挿れると甲高い悦びの声が上がった。
キャプションにも書きましたが『RHYTHM RED』のプロトタイプ。
センチネルバース、普通の堀鹿や堀みことかでも美味しいけど、ホリカシもいいなとついやってみたら、そのまま本になった。
タグ:月刊少女野崎くん, 堀鹿, ホリカシ, R-18, サイトのみ, パロディ設定, プロトタイプ, 500~3000文字, ホリ視点, 2015年