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夜のジム<月刊少女野崎くん・堀みこ・R-18>

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恋愛お題ったーで出た『「夜のジム」で登場人物が「泣く」、「鎖」という単語を使ったお話を考えて下さい』というものから。

どう考えてもいかがわしいネタしか出ないやつだった……w

pixivとhorneではShort Stories 02に収録してあります。

初出:2014/12/17

文字数:2443文字

 

ジムの体験に一緒に行ってみよう、なんて先輩に言われた時点で、せめてちょっと疑えば良かったんだよな。

 

――このジム運営してるの親戚なんだわ。ちょっとばかり融通きかせて貰えるし、いいだろ?

 

良くない。

全然良くない。

今、言っても遅いけどな!

ジムの体験という形で、夜、先輩と一緒にジムに来て、身体を動かしたまではいい。

いくらなんでも、運営してるのが親戚だからって、営業時間終わった後に先輩が施設の鍵まで預けられて、学生なんだし、一度くらい気兼ねせずに好きに使って行けなんて言われるとか思わねぇよ!

 

「おまえ、ホント力ねぇよなぁ」

「……知ってて、これって酷いと思いませんか」

 

先輩がやったのは、くそ重いバーベルのシャフトに俺の両手首を鎖で縛り付けて、バーベルのところから動けないようにしてきやがった。

 

「本気で力出しても無理か? これ、多分普通の男子高校生なら本気で力出せば少し持ち上げられるくらいだと思うぞ」

「普段、演劇部で力仕事してる先輩の『普通』と一緒にしないでくださいよ! どうせ、非力な帰宅部なんで!!」

 

悔しいが、このバーベルは俺の力じゃびくともしない。

一応、多少は手首は動かせる程度に縛られてはいるけど、そもそもこの鎖自体がちょっと重いんだよな。

先輩がどうしてこんなものを持っていたのかも気になる。

まぁ、聞いたところで、どうせはぐらかされるだけだろうけど。

 

「ま、せっかくだから楽しませて貰おうぜ。他の人が全くいないジムってのも、そう体験出来るもんじゃねぇだろ?」

「……楽しいのは先輩だけですけどね」

「へぇ? じゃ、おまえもちゃんと楽しませてやるよ」

「……え、ちょ、うわ!」

 

身体を支えられたかと思うと、マットの上に倒されてあっという間に先輩の顔を見上げる形になる。

この姿勢じゃ、ますますバーベルなんて動かせないだろなんて思っていたら、先輩の手が俺のハーフパンツにかかって、ようやく意図を悟った。

 

「やっ、脱がさな……!」

「足暴れさせるなっての。靴と靴下も脱がすぞ」

「だから、やめ……っ、ん!!」

 

手早く、ハーフパンツを下着ごと剥ぎ取られ、足から抜かれる。

靴や靴下もさっさと脱がされて、あっという間に下半身が心許ない状態になってしまう。

まだ、勃ってなかったちんちんを握られて、刺激を与えられて。

そう経たないうちに、固くなってしまう。

 

「……汗かいてんのに、ヤるつもりっすか」

「どうせなら、もう一汗かいてからシャワーでもいいだろ」

 

あー、でもバーベルに手ぇ縛ってるから、Tシャツまでは脱がせねぇか、と呟いた先輩に誰のせいですか!と言いたくなるのを堪える。

 

「ま、ここまで捲っとけばいいか、こっちは」

「ちょっ……」

 

Tシャツは裾から捲り上げられ、乳首を露出されたところで止められた。

うわ、今の自分の格好みたくねぇとか思っていたら、先輩が一旦俺から離れて、全身が映るタイプの鏡を近くに持って来やがった。

寝っ転がっている状態だから、流石に全身は映らねぇけど、乳首から足の付け根あたりまではバッチリ見えてしまって、ぎょっとする。

 

「先輩!!」

「せっかく鏡もあるからな。楽しみは多い方がいいだろ?」

 

だから、それで楽しいのはあんただけなんだよ!

とは、勿論言えない。

せめて、鏡を見ないようにしようと、鏡のある方とは逆方向に顔を向ける。

 

「……ホント、可愛いよなぁ。御子柴」

「う……るさ……っ」

 

見ないようにと顔を背けることは出来ても、感覚はそうもいかない。

乳首を舌先で弄られながら、手でちんちん触られて。

それらの刺激を逃そうにも、俺の手は縛られてしまっているからそれも上手く行かない。

びくりとも動かねぇバーベルがこれほど恨めしいと思ったことはない。

 

「や、う、あ……うあっ!」

「ジム、人いねぇんだし、もっと声上げても平気だぞ? ……声出せよ、御子柴」

「い、や……っす、これ、以上は……!」

「強情だな、おまえ」

「ん!! ちょ、や、そっち……ま、だ!」

 

腰を軽く持ち上げられて、後ろ側を触られる。

見てないうちに、ちゃっかりローションを指先につけていたらしく、ぬるついた感触がもどかしい。

 

「まだ、とか言うけど、平気そうだぞ、これ。ま、ちゃんと終わったら、手のも解いてやるから安心しろよ」

「ひ! あ、あああ!!」

 

先輩の指が離れて、すっかり覚えてしまった先輩のちんちんが其処に入り込んで来た。

ああ、もう、最初から弱い場所をがっつり擦んなよ、もたねぇよ!

 

「せ、んぱ……も、少し加減、してくださ……っ!」

「悪い、無理。時間もあんまり遅くなるとヤバいしな」

 

だったら、最初からすんなよ!

とそれこそ大声で言いたくなった。

いや、うっかり言ってしまったのかも知れない。

そのタイミングで、先輩の動きが余計速くなった。

強すぎる快感はキツくもあって、つい泣けてくる。

 

「や、ちょ……っ、強っ、やめ、うあ、あああ!!」

 

ぎゅっと、ちんちんの先っぽを掴まれて、我慢出来ずに出した。

先輩がその時に方向を調節しやがったらしく、俺の胸や顎にまで、自分の精液が飛んできた。

……くそ、絶対わざとだよ、この人。

口に入らなかったのが幸いだけど、今舌打ちしたの聞こえたぞ!?

いくら、この後シャワー浴びるっつっても、やりたい放題にも程がある。

 

「……っと、酷ぇ」

「おまえが力ないのが悪いんだろ」

 

あんまりな責任転嫁にもう溜め息と涙しか出なかった。

 

***

 

「あー、悪い。鎖の跡残ってるな」

 

全く、悪いとは思って居なさそうな口調で、シャワーを浴びながら、先輩が俺の手を取って確認する。

ここで、その跡をしれっと唇で辿る辺りが、本当に狡い。

腹が立って、返事をしないでおいたら、先輩は手首から唇を離さないまま、にやりと俺を見上げた。

 

「ま、これでしばらくは色々思い出すよな。これ見て」

「……っ!! 本当に先輩は……!」

 

性質が悪い、と言いかけた瞬間に、手首から離れた唇か重ねられた。

それ以上は言うなと言わんばかりに。

……本当に酷い男だよ、この人は。

 

 

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