多分Web拍手用に書いた話……だと思いますが、記憶があやふや。
久川さんは結構駄々っ子だと思うw
初出:(赤江に武郎呼びさせてるから多分)2006年
文字数:627文字 裏話は特になし。
「昌行。何の本読んでんだ?」
俺がソファで昨日買ってきたばかりの本を読んでいたら、武郎が後ろから覗き込んできた。
「ん、昔から好きな作家の小説です。昨日書店で新刊が出てたのに気がついて」
「うぇ、活字だらけじゃねーか」
「そりゃ、小説ですから」
何となく予想はしていたけど、武郎はこの手の本は読まないらしい。
そのまま前に回ってきて、無言で俺の横に腰掛ける。
「面白いのか?」
「うん」
「……ふーん」
それだけ言うと、黙ってしまった。
きっと邪魔しないように、とでも思ったんだろう。
だから、それに甘えて本を読み続ける。
が、五分経ったか経たないかという頃だっただろうか。
「だー! 飽きた!」
「はい!? ってちょっと!」
武郎が俺の手から本を取り上げたかと思うと、そのまま、俺の膝に頭を乗せてきた。
「構え。ちょっとの間こうしてろ」
「……我が儘」
ゲームしてる時は大人しくしてるくせに。
今、丁度ゲーム機が壊れて修理に出しているものだから、ほどよい暇つぶしがなくて、こんな風になったんだろう。
……仕方ないな。
本の続きを読むのはしばらく諦めることにして、膝の上の頭に手を伸ばし、軽く撫でる。
「もう…………子どもみたいだよ、武郎」
「いいじゃねぇか。ちょっと嫁さんに甘えるくらい。お前の膝の上気持ちいいしさ」
な?と無邪気な顔で言われては、苦笑するほかにない。
……まぁ、甘やかしてしまってるのは俺だから、お互い様、か。
タグ:STAMP OUT, 久赤, pictBLandUP済, 500~3000文字, 赤江視点, 2006年