> Novel > Novel<あんさんぶるスターズ!・紅敬> > お餅<あんさんぶるスターズ!・紅敬>

お餅<あんさんぶるスターズ!・紅敬>

いいね送信フォーム (0)

夢ノ咲卒業後、紅月の活動を続けつつ、付き合っていて同棲して数年経っているのが前提の紅敬。

餅というか、姫始めが主軸になったかも知れない\(^o^)/

2017/01/01の紅敬ワンライで書いた話です。

何だかんだ参加し損ねていたので、今更ながらの紅敬ワンライ初参加。

初出:2017/01/01 

文字数:1243文字

 

「餅、持って帰って来るとは聞いたが、こんな大量とは聞いてねぇぞ」
「すまん。こっちも二人暮らしだから食える量には限度があるとは言ったんだが、友人でも呼べと押し切られてしまってな」

正月、いつものように実家で過ごしていた蓮巳から、餅が余っているから持って帰りたいがいいかと連絡があったのは数時間前の話だ。
毎年、蓮巳の実家の寺では参拝客に甘酒やつきたての餅を振る舞っているが、今年は少し前にノロウイルスが流行ったせいもあって参拝客が減ったらしい。
それで用意していた餅が余ったって話だった。
だが、蓮巳が持って帰ってきたのはスーパーの大きめの袋二つ分にぎっしりと詰められた餅。
これじゃ二人で食うにはいくらなんでも多すぎる。
蓮巳も俺も少食じゃねぇが、連日で餅ってのはどうしても飽きてくるし、冷蔵庫は二人暮らしにしちゃ大きめのもんにはしてあったが、冷凍出来る量にも限りがあった。
友人とは言っても、夢ノ咲学院出身でアイドルやってるやつらをこの時期に家に呼ぶのは中々難しい。
紅月は蓮巳の実家の事情で正月前後はあまり仕事を入れねぇようにしているが、他ユニットはここぞとばかりにテレビに出たり、逆に纏めた休みを取って海外に旅行していたりする。

「ある程度冷凍に回して、少し、父ちゃんや妹のとこに持っていくとしても、まだ結構あるな……神崎来るっつってたのは明後日だっけか?」

そして、神崎も年末年始は親戚筋に神事絡みだかで呼ばれて、三が日を過ぎねぇと来られない。

「ああ」
「じゃ、神崎が来た時にも何か出すとして、後は色んなバリエーションで少しずつ減らしていくか。旦那、家でも餅食ってきただろ? どんな食べ方してた?」
「お雑煮、おしるこ、あとは磯辺巻きだな」

蓮巳があげていったのは、ごく一般的なメニューの数々で、俺も家に戻った時にその辺りは食ってきてる。
だったら、少し変わり種でいっとくか。

「なら、餅ピザとかどうだ?」
「ピザ? 具に餅を使うのか?」
「そういうのもあるが、俺がやろうとしてるのは生地のベースに餅を使うやつだな。早速夜食用に作ってみるか」

どうせ、今日の夜はしばらく起きてるし、多少カロリー摂っても消費されるから大丈夫だろと続けると、目元を赤く染めた蓮巳に勢い良く背中を叩かれた。

「鬼龍、貴様」
「何だよ、今更。おまえだって考えてなかったわけじゃねぇだろ?」

蓮巳と一緒に暮らすようになってから数年。
お互いが実家から戻った夜に所謂『姫始め』をするのは、ほぼ毎年の恒例行事となりつつある。
今更照れるようなものでもねぇだろうと思ったが。

「だから、だ。……夜食を食う前に意識させるような事を言うな。食うのを後回しにしたくなるだろう」
「なんなら、おまえから先に食っちまうのでもいいぜ?」

……こりゃ、餅ピザを作るのは朝食になりそうだ。
俺の方も今の旦那の言葉で火が着いちまったし、多分終わった後だと蓮巳が起きていられない。
今夜はもう蓮巳のもち肌を存分に味わうことに決めて、食えと言わんばかりに間近に差し出された舌に吸い付いた。

 

 

タグ:あんスタ紅敬サイトのみ500~3000文字鬼龍視点未来捏造同棲設定ワンライ