かつて超短期間、別HNを利用した超短文の暗い系黒玄サイトをやってて、そっち側で使っていた二つ目のWeb拍手用SS。
初出:2004/09/10
文字数:260文字
一度もここから出たことはない。
俺の世界は物心ついた時からここが全てだった。
疑問に思ったことはない。
窓から差し込む光と時折入り込む花びらに、
時折、心が揺れはしたけど不満ではなかった。
ここには黒鷹がいるから。
一度そういったら、一瞬だけ困った顔をしたけど。
笑ってくれた。有り難うと。
でも、その後に小さくごめんねと呟いた。
どうして、謝ったのかはわからない。
でも、俺も同じことを思った。なんとなく。
どうしてだろう。初めてじゃない気がする。
昔も同じことを思った気がするんだ。
……胸が痛くなる、その理由を。
お前は知っているんだろうか?
Ver.Rとついているのは別HNが凛(多分。古すぎて記憶が曖昧)だったからです。
別HNによるサイトで掲載していた話は全部これがついてます。
(なお、超短期間とは二週間)(サイト開設早々に元々のサイトで交流のある方が感想下さって、早くも別対応するのに罪悪感と面倒くささが生じて、長持ちしなかった)
異質なことでも、生まれたときからそれが「当たり前」という風に育てられてたら、そこが籠の中とは知らずに、特に疑問や不満は思わないんじゃないかとそんな話。
タグ:花帰葬, 黒親子, CP要素なし, 0~500文字, こくろ視点, サイトのみ, 2004年, 別HN掲載分.春告げの鳥