ちょっと遅刻したけど、真由誕その2。
こっちはもうちょっと誕生日らしい話。
食べ物使うプレイが苦手な方はご注意下さい。
初出:2015/08/09
文字数:1667文字 裏話知りたい場合はこちら。
「お帰り、真由! 誕生日おめでとう!」
真由の誕生日である今日、俺はバイトが終わると直ぐにケーキを買って、真由が一人暮らししている家に向かった。
真由が帰宅する前に急いで部屋を飾りつけ、玄関の鍵が開く音がした瞬間、玄関に出て真由を出迎える。
真由は俺の姿を見て、しばしきょとんとしていたが、やがて、ぽんと手を打った。
「そう言えば、今日誕生日でしたっけ、俺」
「忘れてたのかよ!」
「今の今まで忘れてました」
「おまえ……」
さらっと言われて、ちょっとがっくりだ。
俺はといえば、八月に入ってから、あと何日で真由の誕生日なんだって頭の中でカウントダウンしていた位だってのに、当の本人はすっかり忘れていた上に、気付いたところで至極あっさりとした反応しかしないとなれば、せっかくのサプライズだってのに、気力が削がれる。
こういうヤツだったよなってのは、わかっていたつもりだけど。
「すみません。それでこうやって準備してくれてたんですね。ありがとうございます」
「いや、そりゃいいけどさ。ったく、何で自分の誕生日忘れるかなぁ。俺のは覚えていたのに」
「実琴さんの誕生日は覚えやすいので」
そうは言うが、真由の誕生日だってぞろ目だから、比較的覚えやすい部類に入るはずだ。
大体、誕生日なんて生まれた時からの付き合いだろうに。
野崎は割と人の誕生日とかもまめに覚えてんだけどなぁ。
いや、野崎が覚えてるからこそ、真由の方が適当になってるのかも知れねぇけど。
「まぁ、いいや。ケーキ買ってきたから、一緒に食おうぜ。あと、ちゃんとプレゼントも用意してきたから」
「プレゼント?」
「そう。プレゼントは……俺だ!」
Tシャツを脱いで、胸元に巻いたリボンを見せる。
ホントはちんちんにも巻き付けようかと思ったが、やろうとしたところで鏡を見て、俺何やってんだって我に返ったからやめた。
胸元くらいなら、ちょっとしたしゃれで済むだろうけど、流石にちんちんは引かれる可能性ありそうだし。
「実琴さんがプレゼント……」
「何てな! 本当のプレゼントはこっち……っておい、真由? 何してるんだ?」
プレゼント用に買ってあった、パスケースの包みを渡そうとしたが、その前に真由が俺の胸元のリボンを解いて、首筋にキスして来た。
「何って、プレゼントは実琴さんなんでしょう? だから、早速頂こうかと」
「待てって! まず笑うところだろ、ここ!?」
最終的にはセックスするだろうって想像はついていても、真由が家に帰ってきてから、いきなりってのは予想外だ。
せっかくの誕生日なんだし、ケーキを一緒に食って、まともなプレゼントを渡してやるくらいはしたい。
「なぁ、せっかくケーキだって買ってきてんだから、まずそっちを食ってから……」
「いえ、どうせなので、両方いっぺんに頂きます。今」
「は?」
真由がケーキを乗せた皿を持ち上げたかと思うと、勢い良くそれを俺の胸元に被せるようにぶつけて来た。
綺麗に整っていたムースとそれに乗っていた生クリームが無残に形を変えて、俺の身体に付着する。
「ちょっ……何すんだよ、おま……うあ!!」
「甘いですね、実琴さん」
「違……っ、甘いのはケーキ、だろ……!?」
真由の舌が乳首のあたりを重点的に責めてきて、つい息が上がってしまう。
……くそ、そりゃ胸元にリボンつけたのは俺だけど。
ズボンの方も下着ごと取られて、さらに胸についていたクリームの一部をちんちんの方にもつけられる。
「げ」
「……生クリームってローションの代わりになりそうですね。食べ物なんだし、害はなさそうなんで、こっちにも塗りますね」
「うあ、ちょ……っ、ん!!」
大分、俺の体温で温くなったせいなのか、後ろ側に塗られた生クリームは液体っぽい感触がする。
この感触なら意外に大丈夫そうだし、ここの床はフローリングだから、多少汚してたところで掃除も大丈夫だろうな、なんて思っちまった自分が色んな意味で末期だ。
諦めて、身体の力を抜いたところで、早々と中へと身体を進めてきた真由の耳元で、せめてもとHappy Birthdayと呟いた。
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