67号ネタから
- 2015/07/17 04:11
- Novel(R-15), 堀みこ(R-15)
- 月刊少女野崎くん, 堀みこ
夏コミ原稿終わってないけど、67号ネタをとりあえず。
お姉さん方に連れて行かれて、危うく逆レされそうになる流れからの堀みこ。
「演劇部って便利よねぇ、大道具のベッドあるしさー。保健室だと人来る可能性あるもんね」
「大道具部屋はしっかり防音仕様だし、鍵も掛かるしね? ちょっと遊ぶのにピッタリよねぇ。でも、何でここ防音になってんのかな?」
「あ、聞いたことある! 元は第二音楽室だったけど使わなくなったのを、演劇部の部室にしたんだって。発声練習とかもあるからってことらしいよ」
三年の女たちがそんなことを言いながら、俺を引っ張ってきた場所は、俺としてもそこそこ馴染みのある演劇部部室だ。
ここは奥の方に大道具を入れる倉庫みたいな部屋があって、確かにベッドもあるし、ぶっちゃけ堀先輩にそこで……ってされたこともあるけど、何でこいつらが知ってるんだ?
演劇部は堀先輩や鹿島絡みで何度か顔出したことあるけど、三人とも見たことねぇぞ。
女に引き摺られてるのがみっともないのと、下手に反撃して事を荒立てたくないのとでここまで来ちまったけど、何する気だよ、こいつら。
というか、野崎も何わざわざ三年の女に頼んでんだ!?
しかも、女のうちの一人がリボンタイを解いてきたのにぎょっとする。
待てよ、何する気だよ、ホントに!
既成事実作られて、責任取ってねってパターンじゃねぇよな、これ!?
呆然としているうちに、その解いたリボンタイで手首を後ろ手に縛られてしまっていた。
女の力だって思ってたけど、思ったよりキツく縛られていて抜けられそうにない。
しゃれにならなくなってきた展開に焦る。
「あの、先輩方、野崎の頼みの呼び出しだったら、もう事は済んだんじゃ――」
「え? 野崎って誰?」
「は!?」
待てよ、てっきり野崎が頼んでの呼び出しだと思ってたけど違うのか!?
そういや、こいつらが来た時に野崎は別に女たちに挨拶するでもなく、ただ、俺が連れて行かれるとこ見ながらメモを取っていたような。
先輩に依頼してってことなら、そんな風にしねぇんじゃ?
挨拶の一つぐらいはするよな。
益々、今の状況が分からなくなってきた。
「私達が頼まれたのは、ほ……」
「ストップ、ストップ! 言っちゃダメだって言われたじゃん。後でどうせ来るからそれまでは黙っとけって」
「あ、そうだった、そうだった。でも、来るまでの間はちょっと遊んでてもいいよねぇ。こんなイケメンをどうにか出来る機会ってないし」
女が言いかけた言葉に何かが引っかかったが、今はとにかく逃げ出さねぇとって、頭ん中が警鐘を鳴らしてる。
呼び出しは十分怖かったとでも言っておけばいいだろうし、手は縛られたままだが、どうにかここから逃げだそうと走りだしたところで、足を引っかけられて、派手に転んだ。
手で支えることが出来なかった身体は、思いっきり床に叩きつけられた。
「痛っ!!」
「ダメだって、逃げちゃ。大人しくしてたら、一時間もしないうちに開放してあげるから」
「そうそう、御子柴くんも楽しめるし、そう悪いコトじゃないと思うなぁ」
「もう、ベッド使わなくてもいいんじゃない? 連れてくのも面倒だし、このままひん剥いちゃおうよ」
痛みもすっ飛ぶ勢いの不穏な発言が聞こえた。
床にうつ伏せになっていた状態の身体を、三人がかりでひっくり返されたと思ったら、いきなりスラックスのファスナー部分に手が掛かって来る。
「ひん剥……何、する気っすかー!?」
「だから、いいコト。御子柴くんモテるけど、意外に浮いた噂聞かないもんね。実は童貞でしょ?」
「……っ!」
確かに後ろは堀先輩で経験あるが、前はこういうことで使った試しがない。
つい、言葉を詰まらせると童貞だと言ってきたのとは、別の女が意外そうに呟いた。
「えー、マジ?? 意外! じゃ、これってイケメンの筆下ろしってこと!? わー、何かテンション上がる!!」
「上がんないで下さいって!! 嫌ですよ!!」
冗談じゃねぇ。
何で、こんなとこでバッドルート行きのヒロインみたいにレイプされなきゃなんねぇんだ!?
いや、こういう場合って逆レイプって言うんだっけ?
違う、そんなことはどうでもいい。
少なくとも確かなのは、今、俺に貞操の危機が迫っているってことだ。
とっくに後ろは経験あるっつっても、それとこれとは全く別の話だ。
ろくに知りもしない相手と最初の……なんて、御免被る。
「さーて、御子柴くんのおちんちんってどんなかなー」
「や、ちょ、待っ……!」
ファスナーが女の手で下ろされて、そのまま手はスラックスの中に突っ込まれ、遠慮無く俺のちんちんを掴んで下着の外に出させられた。
女の力とはいえ、三人もいるもんだから、足はそれぞれ一人ずつに押さえ込まれてしまっていて、逃げようがない。
「あ、御子柴くん仮性なんだ。かーわいい」
「イケメンが仮性って可愛いよねー。というか、御子柴くん、肌も何か白くない?」
「ホントー。肌触りもいいんだよね。お腹の筋肉あんまりついてないけど、触り心地いいじゃん」
「うわ……うわわ」
シャツも引っ張り出されて、腹を露出され、無遠慮にあちこち触られていく。
何なんだよ、こいつら。
堀先輩以外の他人の手に身体探られるなんてことないから、変にぞわぞわする。
ぶっちゃけ、どうにも気持ち悪い。
ああ、もう、エロゲーの凌辱ルートとか絶対プレイしねぇ。
今まで凌辱ルート見てきたヒロインに、土下座して回りたいくらいの勢いだ。
本気で謝るから、誰か――。
「おい、そこまでしろって言ってねぇだろ」
背後から聞こえた堀先輩の声に、これほど安堵したことはない。
「堀先輩!!」
「あー、堀ちゃん。まだ来なくて良かったのに」
「これからがお楽しみじゃん」
「え……?」
来なくて良かった?
何だそれ。
まさか、この三年の女たちに呼び出すように指示したのって……。
「アホか。これ以上部室でアレコレやられると、こっちもスルー出来ねぇっての。下手に誰か来る前に去っておけって」
「あーあ、残念」
「仕方ないか。あ、堀ちゃん。言ってたノートの件は――」
「ちゃんと纏めて貸してやるって。数学Ⅲと物理のやつで良かったよな?」
「そうそう。ノート頼りにしてる! じゃ、そういうわけだから、ごめんね、御子柴くん。あ、これ外すね」
イマイチ流れを把握できないうちに、手首のリボンタイを外され、外に出されていたちんちんも元通りにしまわれた。
待てよ、何が起きてるんだよ、この状況。
「じゃ、堀ちゃん、後よろしくね」
「おう」
三人の女たちが思ったよりも大人しく去って行ったのも拍子抜けしたけど、堀先輩がここにいる状況もまだよく理解出来ないでいる。
「あの、先輩、一体どういう……」
「ん? ああ。野崎におまえを呼び出すように頼まれたけど、知り合いが呼び出したところで大して意味ないだろ? だから、同じクラスの女におまえを呼び出して貰うように頼んだ。テスト前にあいつらに数学Ⅲと物理のノート貸してやるのを交換条件にして」
「あ、そういうこと……すか」
「しかし、おまえ、もうちょっと抵抗しろよなー……つか、あいつらも思ったより容赦ねぇな」
「って言いながら、先輩は何してるんすか!?」
乱れた服を直す余裕もなく、先輩が俺にのし掛かってきて、そのまま身体を弄っていく。
さっきと違って、慣れ親しんだ先輩の手は確実に快感を呼び起こして、ついちんちんが反応しちまう。
そして、当然のようにその反応したのは先輩にも伝わった。
「お、勃ってきたな。俺もアレみてムラムラしたから、ちょっとこのままヤらせろ。まだ授業あるし、直ぐ終わらせてやるから」
「はぁ!?!?」
一難去ってまた一難……なんてのは、こういう時に言うんだろう。
さっさと手際よく俺のスラックスと下着を纏めて引き摺り下ろした先輩に、抵抗するのは諦めた。
***
「マミコには今の必死さが足りなかったな。勉強になる」
「いや……今のは呼び出しと言うか……」
「そうだ! これを機に嫌がらせの種類を増やすか!」
どうにか先輩と一発終わらせて戻ると、野崎は相変わらず一心不乱にメモを纏めているところだった。
多分、あの呼び出しで俺がどうなったかなんて分かっちゃいない。
文句を言ってやろうかと思ったけど、細かい事情を言うのも憚られて結局やめた。
直ぐ終わらせてやるっていう言葉の通り、先輩の与えてくる快感は的確で、思い出したくもないくらい短時間であっさりイッた。
――ま、流石に物足りねぇから、後はまた放課後に改めてな。
そんなことを言いながら、すっきりした顔で去って行った先輩に対し、俺の方は早くも疲労感で家に帰りたくなっている。
ベルトを締め直す手に残っている、リボンタイの痕は早く消えて欲しいし、後始末も慌ててした程度だから、挿れられた場所にも違和感が大分残っている。
こんな状態で、まだ野崎に実験と称して、嫌がらせされるのかと思うとうんざりしたし、放課後に改めてっていう先輩の言葉にも溜め息を吐くしかない。
とりあえず、俺は人のうかつな呼び出しには応じるまいと、心に固く誓った。
- Memo
- ベルト締め直した御子柴が衝撃すぎて、書かずにはいられなかった……w