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Birthday&Valentine

※BL垢でRTしたディルド製作キットによるネタ。

多分、食べ物の型取りとしてはダメそうな予感がするけど、あえてスルー。

どうでもいいけど、販売サイトにあった日本語説明書に『クローンちんちん これで貴方のちんちんは星の様に不滅です』と書かれていて盛大に吹いたw

「誕生日に普通のチョコ貰うのは飽きたって言ってたの、おまえじゃねぇか」

「……だからって、これはどうなんすかね……」

 

まぁ、誕生日だからって、特別期待はしてなかったし、寧ろ、誕生日にかこつけて先輩に何されるんだろうってびくびくしていたから、ある意味で心の準備は出来ていた、が。

封を解いた二つの包みの中身を見た瞬間、俺が溜め息を吐いたのは誰も責められないと思う。

一つは堀先輩のちんちんの形をしたディルド、もう一つはやはり先輩のちんちんの形をしたチョコレート。

……何が嫌って、一目見て既製のものじゃなくて、堀先輩のモノだって即座に認識出来てしまった自分が一番嫌だ。

どんな顔してこれらを作ったんだよ、この人は。

想像すると笑いそうになったが、うっかり笑うとその後の反撃が怖いので、そこは必死で抑える。

 

「良い誕生日のネタになるだろ?」

「誰にどう言ってネタにしろっていうんすか、これ!」

「ま、俺が分かってれば十分だな。とりあえず、どっちか直ぐに試せ。おまえならそれが本物と具体的にどれだけ似てるかとか分かんだろ」

「今、ここで!?」

 

いくら、他の家族が数時間は帰ってこない状況っつっても抵抗がある。

しかも試せって、チョコ食うのはともかく、ディルドの方は突っ込めってことだろ!?

 

「何なら、どっちか、じゃなくて両方いっぺんでも構わねぇけど。片方は上の口、もう片方は下の口使うもんだしな」

「………………チョコの方、食わせて貰います」

 

そりゃ、とっくに身体中見られてるし、触られてるし、突っ込まれたりもしてるけど。

だからと言って、先輩の目の前でディルド突っ込んでオナニーするのが平気かっていうとそういう訳じゃない。

そのぐらいなら、まだチョコ食ってた方が遙かにマシだ。

決心して、チョコを包んでいたラップを取り除いて、先端部分から舐め始める。

……確かに見た目からして、先輩のだって分かるような作りはしてたけど、意外に細かいとこまで型が取れるもんなんだな、これ。

舐めてると少し溶け始めては来たけど、カリの部分とかしっかり分かる。

ちらっと先輩を見ると、凄ぇニヤニヤした表情が視界に飛び込んできて、慌てて目を逸らす。

何で、誕生日なのにこんな罰ゲームみたいなことしてんだ、俺。

いっそ、噛んでぽっきり折ってみるかとも思ったが、それはそれで男として俺にもダメージが来そうだ。

何より、後々の報復を考えると怖い。

結局、ひたすら舐めてばかりいると、不意に舌先で味が少し変化した。

 

「ん? ……あ、ホワイト……チョコっすか、これ」

「おう、ようやく出てきたか。普通のと混じんねぇようにするの手間取った」

「何で、そんなとこに労力使うんすかね」

 

先端の溶けた部分から出てきたホワイトチョコが、何を意図してのものかなんて、今更確認するまでもない。

ホント、無駄に凝ってんなこのチョコ。

どうやって、自宅でこんな怪しげなもん作ったんだ、先輩。

人に制作してるとこ見られたら、余裕で死ねそうだ。

舐め続けていると、亀頭部分の半分近くがなくなっていた。

……あくまでもこうして舐めてるのは、先輩のモノじゃなくてチョコだって分かってる。

制作過程を想像したら、つい笑いそうになるのも本心だ。

なのに、ホワイトチョコを舐め始めた辺りから、どうにも変な気分になってきた。

妙に身体の奥が熱を持ち始めた感触に、つい舐めるのを止める。

……手作りって何か混入させても、見た目だけじゃ分かんねぇのってあるよな。

まさか、と先輩を見ると、口元だけが笑っている。

 

「…………ちょっとは効いてきたみたいだな」

「何、入れたんすか」

 

喉元に触れてきた先輩の手が妙に熱い。

応じた自分の声が擦れ始めているのに嫌な予感がした。

 

「媚薬ってマジで効くもんなんだな。プラシーボ効果だっけか? 媚薬って言われてから、初めてその気になっちゃうような類のもんなんだと思ってたけど、ちゃんと効果もあるもんなんだなぁ。ダメ元で入れてみたけど、何も言わなくても、こうなるとは正直思ってなかった」 

「げっ……!」

 

嫌な予感、見事に的中。

喉から鎖骨、そこからはTシャツ越しに胸へと手が辿っていったけど、直接肌に触れない手の感触が既にもどかしい。

さらに下へと降りて行った手が腹、下腹部にも触っていく。

勃っちまってるのも当然のように確かめられて、耳を先輩に軽く噛まれると、つい声を上げてしまった。

こういう反応するから、先輩を喜ばせるだけだってのは分かってるのに。

 

「さて、誕生日プレゼントの本番といくか。もう一個のこっちも試しに突っ込んでやるよ」

「どうせ……っ、突っ込まれる、なら」

「ん?」

 

せめて、ほんの僅かでも先輩の余裕を崩せないだろうかと、賭けてみる。

 

「作り物より、は先輩本人の方が……っ、いいんす、けど、ね」

 

手にしていたチョコを包んでいたラップの上に置き、先輩の背中に腕を回しながら言ってみたら、先輩が少し驚いたような表情をした後――小さく笑って唇を重ねて来た。

口の周辺にチョコがついていたのか、先輩の舌があちこち這い回る。

 

「っ……」

「何だ、随分可愛いこと言うじゃねぇか。いいぜ。たまには言うとおりにしてやるよ。せっかくのおまえの誕生日だしな」

 

こっちの希望通りにしてくれるのが、たまにだっていう自覚くらいはあったのか――と意外に思う。

先輩が耳元でHappy birthday&Valentineと、やけに発音の綺麗な言葉で囁くのを聞きながら、動き始めた手に身を委ねた。

Memo
御子柴誕生日話だけど、堀誕生日話や鹿島誕生日話との落差が我ながら酷い。
もうこれに関しては、心の底からごめん、みこりん。としか言えないw
でも、謝罪しつつも反省はしないっていう←
クローンちんちんの制作過程はうっかり想像すると、シュール過ぎて笑うしかない。

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