お仕置き
- 2015/03/05 05:03
- Novel(R-18), 堀みこ(R-18)
- 月刊少女野崎くん, 堀みこ, 社会人同棲設定, 今夜のお題, pictBLandUP済
※二人が社会人で付き合っていて同棲中を前提とした話(not不倫堀みこ)です。ご注意を。
「まだいっちゃだめ」の続きです。
酒は好きだが、強くはないって自覚はある。
酔い始めると無性にセックスしたくなる癖に、勃ちにくいわ、イキにくいわで、それについて先輩にぼやかれたことも一度や二度じゃない。
昨夜飲んだワインは口当たりが良くて、つい深酒をしてしまったのも俺だけど。
「せんぱ……っ、俺が……悪かった、からっ……も、勘弁、してくだ、さ……うああ!」
「あ? 聞こえねぇ、今、何っつった?」
嘘だ。絶対嘘だ。
ちゃんと俺の言葉は聞こえているはずなのに、まだ開放してくれるつもりはないらしい。
先輩の口元は笑ってるけど、目が全く笑ってない。
「んっ、うあ、あああっ!!」
「…………っ!」
中を激しく擦られながら、先っぽも先輩の手で扱かれて、堪えきれなくなり、再び先輩の手を濡らした。
今ので、三回……じゃない、四回目か、イカされたの?
乳首とちんちん弄ってイカされたのと、口でがっつりしゃぶられてイカされたのと、中を指だけで擦られてイカされたのと、今の身体繋げた状態でイカされのとだからやっぱり四回だ。
そろそろ快感というよりは、腰が熱くてだるいと言った方が近い。
いや、熱いのは腰だけじゃねぇな。
もう、全身が熱くて、先輩の唇が軽く首筋に触れたりするだけでも、結構くるものがある。
対して、先輩の方はといえば、今俺の中に出したのが一回目だ。
先輩の感覚だと、まだ続けてきそうな予感しかしない。
間違いなく、昨夜俺がイクにイケなかった分の報復なんだろう。
先輩は自分一人でイクのを意外なくらい嫌がるんだよな。
一人でイクなら、オナニーするのと大差ないとか言って。
――俺、三倍返しが信条なんだよな。知ってたか?
昔、まだ学生だった頃。
何かの折にそんなことを先輩が言っていた台詞が、ふいに頭を過ぎっていく。
あれは、見えるところにキスマークつけるつけないでの流れか何かだったか。
結構、しつこいっていうか、根に持つとこあんだよな、先輩。
素っ気ない時もあるかと思えば、妙に独占欲強いし。
求められているんだなって伝わって悪くはねぇけど、こういう極端なのはホント勘弁して欲しい。
そりゃ、昨夜は先輩からしたら物足りなかったんだろうけども。
「……そろそろキツいか?」
「そりゃ、こっちは今ので四回目、なんで」
つい、返す言葉も荒い呼吸と混じって途切れてしまう。
「俺も昨晩、中々キツかったんだよなぁ。おまえ、ガンガン攻めてやっても全然固くなんねぇし。酒入ってないとこんな簡単に勃つのになぁ」
「う、あ……や、まだ敏感だから、触らな……っ、ああっ、や、ああ!」
俺が出した精液で濡れた先輩の手が再び動き出して、あっけなく快感が引き上げられていく。
身体はとっくに悲鳴を上げてるのに、反応しちまうのが恨めしい。
「……っと、俺が悪かったから……っ、も、許し……っ、んん!」
「実琴」
「ふあっ!!」
がり、と耳を甘噛みされた。
微かな痛みと甘い快感が、耳から首筋、背筋へと走って行く。
「おまえ、ホントに外ではあんな飲み方すんじゃねぇぞ。あんなん外でやられたら、気が気じゃねぇ」
「しない……っ、絶対しねぇ、からっ、まさ、ゆきさ……っ!」
「約束、だぞ……っ」
「ん、んん!!」
重なった唇からは、いつもの煙草の味がして、先輩の舌が上顎を撫でていった。
その刺激で五回目だ。
先輩が中に出した感触に、酒は飲んでも飲まれるな、って言葉を噛みしめながら目を閉じた。
- Memo
- 堀みこの今夜のお題で出た中からピックアップ。
翻弄されて、そのままなわけないよねパイセンということで、逆襲タイムw
pixivではShort Stories 04に収録してあります。