全年10月30日の投稿[1件]
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5章のネタバレを含むキスブラ。
キスブラ+ディノでディノ視点。
※これをキース&ブラッド視点にしたのが『不器用で、だけど。』 になります。(リンク先は自サイト)
いや、マジで5章のキスブラ凄かった。
推しカプが強い。最高でした、ありがとうございます。
そのうち、もうちょっとちゃんと形にしたい。
※5章ED後、ディノの復帰が認められて、以降ウエストセクターにメンターとして所属する形になり、ウエストセクターのメンター部屋の空きに引っ越してきた、という想定で書いてます。
キスブラがアカデミー時代から体の関係持ってて、二人とも『付き合ってはいない』という認識なんだけど、ディノから見たら付き合っている以外の何でもないんだよなぁという。
***
「おーい、ディノ。このウェイトレスの衣装どうする?」
「あ、こっちの引き出しにしまっとくよ」
「しまうって……処分しねぇのかよ。いや、好きにすりゃいいけどさ。お前のもんなんだし」
キースから受け取った衣装を引き出しにおさめたところで、ブラッドが話し掛けてくる。
「ディノ。この置物はどうする。……昔、フューチャーランドに行った時に土産として買ったものだったか」
「そうそう。そこの棚に並べるよ。覚えてたんだね、ブラッド。懐かしいだろ?」
「そうだな。……俺は友人と泊まりがけで遠出したというのは、あの時が初めてだったからな。忘れようがない」
当時を思い出したのか、ブラッドの目が優しいものになった。
おじいちゃん――正確には【HELIOS】の方で俺の保護者兼監視者としてつけられた人だけど――ブラッドとキースを連れて行ったときに心なしか嬉しそうにしていたことを思い出す。
「あー、それってそん時のだっけ。妙に見覚えはあるけどなんだっけってずっと思ってた」
「ええ、キースは覚えてないのかよ。お前そういうとこあるよな」
対するキースは細かいことはあんまり覚えていない性質だ。
その時には凄く楽しんでいたのは間違いないから、あまり気にしないけど。
「ロストガーデンに忍び込んだ辺りはまぁ覚えてるけど、フューチャーランド自体の記憶はどうも曖昧なんだよなぁ」
「ディノ、コイツの記憶力に期待するだけ無駄だ」
「なんだよ。そういうお前はいらねぇことまで覚えすぎなんだよ。ああ、フューチャーランドのことがいらねぇことって言ってるわけじゃねぇけどさ」
「わかってる。ブラッドもキースも相変わらずだなぁ。あ、そうだ。二人ともする時は言ってね。席外すよ。ジェイのとことか、外に行くとかするから」
漂う二人の間の空気感は四年前から変わっていないし、多分、今も二人は関係があるんだろうと踏んで、そう言ってみる。
「あ? するって……いやいや、待て待て。タワーじゃしねぇからな!?」
「――おい、キース」
「なるほど、タワー『じゃ』しない、ね。ま、ここじゃ隣にルーキーたちもいるから難しいか。しかも、片方はブラッドの弟だもんね。今、ブラッドはメンターリーダーもやってるし、バレたら気まずいどころじゃないか」
「…………キース」
「何だよ……ちょっと口滑らしただけじゃねぇか。ディノは元々知ってるんだし、小言なら勘弁してくれって」
「普段からの心がけの問題だ。大体、お前というやつは――」
「ホント相変わらずだなぁ」
ああ、昔からこの二人はそうだった。
全然タイプが違うから、しょっちゅう揉めているように見えるし、実際揉めてもいるんだけど、根っこの深いところでは何か似てるんだよなぁ。
今だって、ブラッドは咎めたけど俺の言葉については否定しなかった。
俺の問いかけについて、暗に示した状態になっているのはブラッドの方もだ。
これでこそ帰ってきたって実感がする。
片付けの手が止まって言い争っている二人の声をBGMにしながら、残りの荷物を片付けていった。
Close
#キスブラ #書きかけ
キスブラ+ディノでディノ視点。
※これをキース&ブラッド視点にしたのが『不器用で、だけど。』 になります。(リンク先は自サイト)
いや、マジで5章のキスブラ凄かった。
推しカプが強い。最高でした、ありがとうございます。
そのうち、もうちょっとちゃんと形にしたい。
※5章ED後、ディノの復帰が認められて、以降ウエストセクターにメンターとして所属する形になり、ウエストセクターのメンター部屋の空きに引っ越してきた、という想定で書いてます。
キスブラがアカデミー時代から体の関係持ってて、二人とも『付き合ってはいない』という認識なんだけど、ディノから見たら付き合っている以外の何でもないんだよなぁという。
***
「おーい、ディノ。このウェイトレスの衣装どうする?」
「あ、こっちの引き出しにしまっとくよ」
「しまうって……処分しねぇのかよ。いや、好きにすりゃいいけどさ。お前のもんなんだし」
キースから受け取った衣装を引き出しにおさめたところで、ブラッドが話し掛けてくる。
「ディノ。この置物はどうする。……昔、フューチャーランドに行った時に土産として買ったものだったか」
「そうそう。そこの棚に並べるよ。覚えてたんだね、ブラッド。懐かしいだろ?」
「そうだな。……俺は友人と泊まりがけで遠出したというのは、あの時が初めてだったからな。忘れようがない」
当時を思い出したのか、ブラッドの目が優しいものになった。
おじいちゃん――正確には【HELIOS】の方で俺の保護者兼監視者としてつけられた人だけど――ブラッドとキースを連れて行ったときに心なしか嬉しそうにしていたことを思い出す。
「あー、それってそん時のだっけ。妙に見覚えはあるけどなんだっけってずっと思ってた」
「ええ、キースは覚えてないのかよ。お前そういうとこあるよな」
対するキースは細かいことはあんまり覚えていない性質だ。
その時には凄く楽しんでいたのは間違いないから、あまり気にしないけど。
「ロストガーデンに忍び込んだ辺りはまぁ覚えてるけど、フューチャーランド自体の記憶はどうも曖昧なんだよなぁ」
「ディノ、コイツの記憶力に期待するだけ無駄だ」
「なんだよ。そういうお前はいらねぇことまで覚えすぎなんだよ。ああ、フューチャーランドのことがいらねぇことって言ってるわけじゃねぇけどさ」
「わかってる。ブラッドもキースも相変わらずだなぁ。あ、そうだ。二人ともする時は言ってね。席外すよ。ジェイのとことか、外に行くとかするから」
漂う二人の間の空気感は四年前から変わっていないし、多分、今も二人は関係があるんだろうと踏んで、そう言ってみる。
「あ? するって……いやいや、待て待て。タワーじゃしねぇからな!?」
「――おい、キース」
「なるほど、タワー『じゃ』しない、ね。ま、ここじゃ隣にルーキーたちもいるから難しいか。しかも、片方はブラッドの弟だもんね。今、ブラッドはメンターリーダーもやってるし、バレたら気まずいどころじゃないか」
「…………キース」
「何だよ……ちょっと口滑らしただけじゃねぇか。ディノは元々知ってるんだし、小言なら勘弁してくれって」
「普段からの心がけの問題だ。大体、お前というやつは――」
「ホント相変わらずだなぁ」
ああ、昔からこの二人はそうだった。
全然タイプが違うから、しょっちゅう揉めているように見えるし、実際揉めてもいるんだけど、根っこの深いところでは何か似てるんだよなぁ。
今だって、ブラッドは咎めたけど俺の言葉については否定しなかった。
俺の問いかけについて、暗に示した状態になっているのはブラッドの方もだ。
これでこそ帰ってきたって実感がする。
片付けの手が止まって言い争っている二人の声をBGMにしながら、残りの荷物を片付けていった。
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#キスブラ #書きかけ