避難所 短編・書きかけ置き場

2020年9月の投稿3件]

2020年9月26日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

Would you like to marry me?

※ブラッドが先天性女体化。つきあってる前提のキスブラ♀。
ブラッドから結婚を持ちかける話。
今となってはやや解釈違いの箇所があるので、ちょっとあちこち変わると思う。

[Keith's Side]

『仕事が片付いた。一時間後にはそちらに着く』

ブラッドからそんなメッセージが届いてから、既に一時間と二十分が経とうとしてた。
少しでも予定の時間から遅れる時には、先にそれを知らせてくるブラッドにしては珍しく、まだ遅れるという連絡が入っていない。
ブラッドはマメというか、オレからすると少し過剰なくらいに連絡を寄越してくる傾向があるから、こうなると何かあったんじゃねぇかと心配になる。
もうちょっと待ってみても連絡がないようなら、こっちから電話してみるか。

明日は久し振りに二人揃ってオフだったから、今日はオレの自宅で泊まろうってことになっていた。
ブラッドはメンターリーダーって立場もあるから、基本的にオレよりもこなさなきゃならない仕事の量が多い。
今日もオレの方の仕事が終わっても、ブラッドはまだ仕事が残ってるってことで、ヤツの方は仕事が終わり次第ここに来ることになっていた。
ブラッドを待ってる間、どうにも手持ち無沙汰だし、一本くらい飲んじまいたいところだが、ブラッドに今夜は絶対に飲むなって言われてるしなぁ。
まぁ、オレとしても、久々に二人きりで過ごせるってタイミングで、アイツの小言をわざわざ聞く気にもならねぇ。
どうしたもんかと思ってると、インターホンから来客を告げるチャイムが鳴った。
時間を考えても十中八九ブラッドだ。
この家の合い鍵はとうの昔に渡してあるが、妙なところで律儀なもんだから、オレが家にいるとわかっている時は鍵を使わない。気にしなくていいのにな。
今更気を遣う間柄じゃないなんて口では言いながら、気遣うのがブラッドだ。
インターホンに出るより先に玄関に行って鍵を開けると、予想通りの相手がいた。

「おう。遅かったな。おかえり」
「待たせてすまない。ここに向かっている最中に面倒な電話に捕まってな。上がるぞ」
「お? おう……ってどうしたよ、お前」

ブラッドが俺の手を引いて、どんどん部屋の奥へと進んでいく。
進むに任せていたら、突き当たった先はベッドだった。
不意に腕を強く引かれ、予想してなかった動きにバランスを崩してベッドの上に転がされる。
起き上がるよりも、ブラッドがオレの上に覆い被さってくる方が早かった。
日に当たると綺麗な紫がかったような色合いになる黒髪がばさりとオレの胸の上に掛かる。

「おわっ!?」
「既成事実を作りたい」
「…………は?」

一瞬、言われた意味を理解出来なくて、間抜けな声を出してしまう。
既成事実? ブラッドとオレが付き合っていること自体は第十三期の研修チーム始め、周りの連中はとっくに把握してる。
ってことは、この言葉が指す意味は。

「わからなければ、もっと直接的な表現をした方がいいか? 子作りに協力しろという話だ」
「………………あ?」

多分、出した声はさっきよりさらに間抜けなものだっただろう。
いくらブラッドと付き合ってそこそこの年月が経って、とっくにその体で知らない場所なんざ残ってないっつっても、この展開に思考が追いついてこない。

「子が出来てしまえば、くだらん縁談なんぞも持ち込まれずに済む」
「おい」
「今日は恐らく排卵日だ。上手くいけば今夜でどうにかなる」
「ブラッド、待て」
「お前は何もしなくていい。私がや……」
「待てっつってんだろ、話を聞け、落ち着け!」

俺の着ていたシャツのボタンを外し、今にもオレのスラックスのファスナーを下ろそうとしていたブラッドの手を掴んで止めて――気付いた。
ブラッドからはいつもの石鹸の匂いだけでなく、微かだが酒の匂いがする。頬と耳も少し赤く染まっていた。
ブラッドが自分から飲むようなことはほとんどない。
確かに明日はオフだから飲む可能性は普段に比べりゃあるが、今日のブラッドに飲み会の予定は入ってなかったはずだし、オレに飲むなって言っておいて自分だけが飲むなんてことも余程の理由がなけりゃしない。
っていうことは。

「……面倒な電話ってのは親父さんか?」

それを理由に飲んで勢いつけたってことぐらいしか考えられない。
そして、ブラッドはオレの言葉に頷くと、溜め息を吐きながらオレの肩に頭を預けてきた。

「そうだ。交際相手ならいると、もう何度も断っているのに聞きやしない」
「……まぁ……なぁ」

オレたちはもう二十八だ。
二十八と言えば、オレたちがルーキーとしてジェイのメンティーになった時のジェイがその位の歳だったし、ちょうど息子が生まれたばかりって頃合いだったのを考えれば、縁談は沸いて当然っちゃ当然だ。
いくらブラッドが都度断りを入れてたとしてもキリがねぇんだろうな。
多分、オレの知らないところで、もっと話を持ち込まれているだろう。
何しろブラッドは名門ビームス家の生まれで親は外交官、家庭教師や使用人なんかに囲まれて裕福に育ったご令嬢って立場だ。
かたや、こっちは貧乏の出。平気で身内に暴力を振るうようなろくでなしの親父と、それに愛想を尽かして蒸発した母親持ちと来た。
俺自身もアカデミーに入る前には、警察の世話になったり、ストリートキッズの収容施設にぶち込まれたりなんかしてる。
いくら、ブラッドとは同期でメジャーヒーローって肩書きがあっても、真っ当な親ならちょっと調べりゃ付き合い、ましてや結婚に良い顔はしねぇだろうってことは容易に察しがつく。
察しがつくからこそ、俺も中々この先の一歩が踏み切れずにいる。

(中略)

「キース。……下も脱ぎたい。汚してしまう」
「じゃ、脱がすぞ。…………お、なるほどな」
「…………っ」

黒のパンツのファスナーを下ろし、膝の辺りまで脱がす。
形のいい脚の奥で下着がすっかり濡れて、性器に貼り付き形を露わにしていた。勃ってるクリトリスの位置までハッキリとわかる。
下着の上から撫でると、布地に染みこんだ蜜が指を濡らした。
脱がしたパンツの方はともかく、下着は完全に手遅れだ。
指先に少しだけ力を入れて、クリの付け根あたりを引っ掻くように擽ったら、ブラッドがびくりと体を震わせた。

「ん……っ」
「凄ぇな。今触るまで、こっち全然触ってなかったのに」
「……悪い、か」
「悪いわけねぇだろ。オレが嬉しいだけだ」
「……あっ、うあっ!」

自分の女が自らの手によって興奮し、感じてるのがわかって嬉しくない男がいるかよ。
クロッチの部分から指を中に入れ、直接割れ目の部分を触って、膣口から蜜を掬うと包皮越しにクリを刺激した。
下から上へと緩く指を滑らす。

「中途……っ、半端に脱がせたまま、触……んん!」
「悪ぃ。反応可愛くてつい続けちまった。……ちゃんと脱がすから、ここ舐めていいか?」
「…………私にも口でさせてくれる、なら」

ブラッドがスラックスごしにオレのモノを触る。
とっくに勃っていたが、伝わる手の温もりにそこがさらに熱くなるのが分かった。
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#キスブラ #女体化 #R18 #書きかけ

2020年9月20日 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

Daybreak(仮題)

第10期生として入所する直前のキスブラ。
サブスタンス接種時の副作用が酷いキースの話。
まだ長くなりそうなので冒頭部分だけ。
体の関係はアカデミー時代からある状態。
サブスタンス接種で体調不良のキースを看病するブラッド→復活後模擬戦でヒーロー能力を試す二人→時間切れで模擬戦中断。燻っている衝動からセックス
って感じになる予定。

[Keith's Side]

気付いた時にはフローリングの床の上。
頭を起こそうとしたが、途端に割れるような痛みが走って、結局少しだけ頭の位置をずらして終わった。
床から伝わる冷たさは火照った顔には心地良いが、固さのせいで体の節々が痛い。
いや、痛いのは熱のせいもあるか。
意識をなくす前の部屋は暗かったが、今はカーテンの隙間から零れた日光から察するに、夜が明けてからそれなりの時間が経っているんだろう。

「うえ……今何時、だ」

手探りで周囲を探ってみるも、触れる範囲にスマホらしきものはない。
腕時計も確かテーブルの上だ。
時間を確認しようにも、頭を上げるしんどさを思うと踏み切れない。
寝る前から酷かった頭痛は、さらに悪化しているように思えた。

「くそ……風邪と大差ねぇって話じゃ……なかったのかよ」

元々、体が頑丈なのが取り柄で、風邪もほとんど引いた覚えはないが、それでもこれは――いや、だからこそか。
体調を崩すなんてことが滅多にねぇからこそ、今の状態がかなりこたえているのかも知れねぇ。
第十期ルーキーの入所式まであと数日。
配属される前にヒーロー能力を得るために、つい先日サブスタンスを接種した。
サブスタンスの接種に伴う副作用からくる体調不良は、大抵は一日か二日、長くても三、四日程で収まると聞いていた。
稀に一週間ほどかかるケースもあるようだが、滅多にあるもんじゃないらしい。
だから、その日数ならどうにか一人で乗り切れるだろうって思っていた。
オレの日にちの感覚が間違っていなきゃ、今日で接種してから四日目。
昨日だか一昨日だかに測った時の熱は39℃を超えていた。
今日はまだ測っちゃいねぇが、この感覚じゃ大して下がってねぇだろう。
初日の夕方までは余裕だった。多少の体の怠さはあっても、体温も微熱程度だったから高を括っていた。
一転したのは夕食にデリバリーで頼んだピザを受け取ったときだ。
デリバリーが到着する前から胃が少しムカムカするとは思っていたが、チーズの匂いで吐くとは思わなかった。
当然、ピザは食ってねぇから、不調はサブスタンスの投与によるものだとはすぐ分かったが、そこからがヤバかった。
坂道を転がり落ちるように体調が悪化して、ベッドとトイレを往復するので精一杯。
挙げ句、冷蔵庫のスポーツドリンクを取ろうとしたはいいものの、スポーツドリンクを取りだし、ベッドに戻ろうとしたところで――力尽きて床に頽れ、今に至る。
スポーツドリンクのペットボトルは手が届く位置にある。
せめて、水分だけでも摂らないとマズいと分かっていても、酷い頭痛で頭を上げる気にならねぇ。
喉は渇いているんだが、その為に動くのがまずしんどい。
せめて、ベッドには戻りたいが、体起こすって段階がまずキツい。

「参ったな……こりゃ」

仮に最長の一週間でこの症状が収まるとしたら、あと三日。
ようやく折り返しを過ぎたとこだとすれば先はまだ長い。
くそ……体力落ちそうだな。
サブスタンスが体に馴染んじまえば、今度は回復が通常よりも早くなるって話だから、回復した後にトレーニング増やして、体力を取り戻すしかねぇだろう。

「…………?」

ふと、玄関の方から何か物音が聞こえた気がした。
続いて、人の気配と足音がこっちに近付いてくる。
おいおい、強盗とか勘弁してくれよ。
普段ならともかく、今の調子じゃまともにやり合えそうにねぇってのに――。

「キース!」
「ん…………」

聞き覚えのある声が近いと思ったところで、うつ伏せだった体をひっくり返されて支えられた。
ぐらりと視界が揺れたのに続いて、額に手が当てられる。
手が避けられ間近にあった顔は、この数年アカデミーで嫌というほど日常的に見ていたそれで。

「っ……ブラッ……ド…………?」
「ああ」
「おま……なん、で、ここ……に」
「お前がメッセージも読まず、電話にも出なかったから、何かあったのかと思って来てみた。玄関の鍵は開いていたからそのまま入らせて貰った」
「あ……あー……デリバリーでピザ、頼んだ、とき……閉め損ねた、か」

ピザを受け取ったものの、漂ってくるチーズの匂いに吐き気がして、デリバリーの配達員が玄関の扉を閉めた途端、トイレに直行して吐いたのを思い出す。
そうだ、あの時は玄関の鍵まで閉める余裕がなかったんだったっけ。

「サブスタンス接種の影響がまだ抜けていないのか。熱は測ったか?」
「昨日……いや、一昨日、か? 測ったけど、その後はわかんねぇ……」
「なぜ、タワーに行かなかった。サブスタンスの投与による副作用が酷い場合は、タワーの医務室に行けと指示があったはずだ」
「……めんど……くさかったんだよ……。どうせ、薬使えねぇし、長くて三、四日で収まるって話、だったろ……」

サブスタンスを接種した直後は、体にヒーロー能力が馴染むまで原則として薬の類を使えない。
状態が安定するまでは、医務室に行ったところで精々栄養剤を点滴して貰う位しか出来ねぇ。
今の状況を考えると、まだその方がマシだっただろうが、正直吐いた時にはタワーまで行こうという気になれなかった。
この家からタワーまではタクシーを使っても二、三十分はかかる。
移動中にまた吐くかもしれねぇと思うと躊躇われた。

「最長で一週間の可能性があるとも聞いてるだろう。……いや、今言っても仕方ないな。食事は」
「……吐いちまってから……食ってねぇ……」
「水分……は、これを摂ろうとしていたのか」

オレの近くに転がってたスポーツドリンクを見つけて、ブラッドが手にしたのが見えた。

「そ……。冷蔵庫から取り出したとこで……しんどくて床に突っ伏しちまったけど、な…………んぐ……」

ブラッドがオレの頭を支えていた腕を少し上げようとしたところで、また頭に激しい痛みが走る。
表情に出ちまったのか、ブラッドがそこからオレの頭の位置を上げるのをやめた。

「開封……はしていないな。なら、常温の方がいいか。キース。口を開けろ」
「ん…………んっ!?」

ブラッドが片腕でオレの頭を支えたまま、空いている方の腕と歯を使って、スポーツドリンクのペットボトルの蓋をこじ開ける。
そのまま飲ませてくれるのかと思ったら、ブラッドがスポーツドリンクを口に含み……それをオレに口移ししてきた。
ブラッドの口内の温度も移した、生温いスポーツドリンクが喉を滑り落ちていく。
流石にブラッドが二口目をオレに飲ませようとしたところで、一旦止める。

「ちょ……お……前、俺、風呂……どころか、歯さえ、まともに磨いて、な……」

吐いた直後に水とお茶で口を濯いだがそれで精一杯だったし、それからも日にちが経っている。
いくら、ブラッドとキスやセックスをするような関係とは言っても、今の状態で口移しなんてのは気が引ける。
ブラッドは結構綺麗好きなのも知っているから尚更だ。

「そのぐらいは察している。……今は頭を上げるのも辛いのだろう。構わんから、これでまずは水分を取れ。ほら」
「…………」

反論したかったが、結局それもしんどくてブラッドに言われるがままに、幾度か口移しでスポーツドリンクを飲ませて貰う。
ある程度の量を飲むと、全身の熱っぽさが少し和らぎ、意識もさっきまでに比べてハッキリしてきた。
恐る恐る上半身を起こすと、ブラッドが支えてくれていたのもあってか、動いてもさっきほどの頭痛はなかったことにほっとする。

「……ちょっとマシに……なった。サンキュ……」
「肩を貸そう。ベッドまで動けるか」
「ああ……っと」
「足元に気をつけろ」
「ん……」

ブラッドの肩を借りて、重い足を引きずり、どうにかベッドまで歩く。
十数歩しかないはずの距離がやけに遠く感じ、自分の不調っぷりを嫌でも自覚させられた。
寝かせて貰ったところで、枕元に置いてあった体温計を渡され、脇に突っ込んで測る。
数秒で計測が終わった事を知らせる音が鳴り、取り出そうとしたがブラッドが引き抜く方が早かった。

「……38.8℃」

ブラッドが曇った表情で体温計に表示された温度を読み上げる。

「あー……まだそんなあんの……かよ。どうりで熱い、わけだ……」
「『まだ』? これより熱が高かったのか」
「前測った時は……39℃……超えて、た」

それを考えれば少しは熱が下がったとはいえ、とても改善したとは言い難い。

「……悪いが、勝手に色々使わせて貰うぞ」
「ん? ああ……」

ブラッドがベッドから離れて、冷蔵庫から氷を取り出し、キッチンで何やらごそごそとやり始めた。
かと思えば、そうしないうちに氷の入ったポリ袋いくつかとタオルを抱えて戻ってくる。
ああ、そういや、アカデミーの寮からここに引っ越す時、コイツにも手伝って貰ってたんだった。
多分、その時に物の置き場所を何となく覚えてたりしてたんだろう、妙に記憶力良いよなコイツとぼんやり思っていたら、布団を剥がされる。

「首と脇と鼠蹊部を冷やす。少しは楽になるはずだ」
「あー……頼む」

首の両側、両脇、続いて鼠蹊部へと氷の入ったポリ袋にタオルを巻いたものが置かれていく。
冷やされたそれぞれの場所から、じわじわと冷えた血が流れていくのが分かった。
布団が再び掛けられ、一旦、ブラッドがまた台所に行ったかと思えば、直ぐ戻ってきて、今度は額に濡れたタオルが置かれる。

「うお……気持ち……い……」
「そのまま少し寝てろ。今、食えそうなものを用意する」
「悪ぃ……」

冷やすことで体の灼熱感が和らいだからなのか、急に眠気が襲ってきた。
台所から聞こえてきた物音も不快なものではなく、むしろ安心感さえある。
多分、ブラッドが良いタイミングで起こしてくれるだろうと、眠気に任せて目を閉じた。
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#キスブラ #書きかけ

キスブラで模擬戦

ヒーロー能力を無効にされた場合も考えて、体術面も鍛えておこうという流れになり、南&西での合同演習で、キスブラが模擬戦する話。
バトルシーン難しいので、いつになるのか……。
あと、人数そこそこいるので、三人称で書きたい話。

(ヒーロー能力を無効化された場合のことを考え、トレーニングルームを一時能力を使えないように施した後、体術の手本を見せるという流れ)

「キース」
「ん?」
「出ろ。俺とお前とで模擬戦をやるぞ」
「ええ……お前相手だと手ぇ抜けねぇからめんどくさ……」
「貴様、先程俺が説明した内容を聞いていたか。たまには真っ当にルーキーたちの手本になるんだな」
「オスカーとやりゃいいじゃねぇか」
「何の為の合同演習だと思っている。……お前がそういうつもりなら」

(他の人には聞こえないようにブラッドがキースに耳打ちすると、キースの顔色が変わる)

「やっ、やめろ、それだけは! わかった、やる。やるから勘弁してくれ!」
「わかればいい」
「……ったく、この暴君が。つか、やっぱりフェイスとお前兄弟だな。そっくりだ」
「「は?」」

(ブラッドとフェイスが揃って首を傾げる)
(ダイナーイベでフェイスがキースに伏せ字で何やら言ったあの流れをキースは示しているという想定)

「で? 時間はどうすんだ?」
「そうだな、二十分で行こう。オスカー。時間の計測、あと開始と終了の合図を頼む」
「イエッサー」

(いざ、模擬戦開始。当初はジュニアが五分はもてよ、クソメンター!などと囃していたが途中で状況に無言になる)

「ブラッドが……少し押されてる……?」
「凄ぇ……何だあれ」
「……ねぇ、オスカー。もしかしてヒーロー能力なくてもキースって強いの」
「かなり。体術に関して言えば、現役のヒーローでは一番かもしれません」
「はぁ!? マジかよ」
「アカデミーの頃から右に出るものがいないくらいだったとか。俺は体術でキースさんにまだ勝てたことがありませんし、ブラッドさまも五回に一回勝てるかどうかだと」
「うっそだろ……」
「伊達にメジャーヒーローじゃないってことか……」

(模擬戦終了。結果は引き分け)

「くっそ、結局引き分けかよ」
「……あと、五分長ければ恐らく俺が負けた」
「たらればなんて意味がねぇよ……って、ジュニア? どうし……」

(ジュニアがキースの胸ぐら掴みながら文句を言い始める)

「こ…………っの、クソメンター! お前、あんだけ動けるんならなんで普段からやんねーんだよ!! まともに指導しろっての!!」
「あああ、だからやりたくなかったんだっての……」

※多分、キースは能力ありでもなしでも、本気なら滅茶苦茶強いと思ってる。
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#キスブラ #書きかけ

■Information

@yukiha_hrksの書きかけ&pixivUP前の短編置き場。ジャンルもカプも雑多。
しばらくはエリオス(キスブラ他)が多くなりそう。
完成するかもしれないし、しないかもしれない。
らくがきは適度な頃に消し。
各ワンドロライで書いた分については後日サイト等にも置きます。
※こちらはポイピクが重いときの避難所です。
置いているものは大体一緒です。
Junkや未整頓だったサイトのEntryからも移行作業中。
タイムスタンプはサイトに置いている分はサイトの記録から、置いてない分は元ファイルの作成日。
https://whitealice.xyz/

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