No.86
仕上げる予定のないみこ+ちよ(+のざ)
Twitterの『リプが来たカップリングごとに今思いついたor書く予定なんてひとつもない小説の一シーンを晒す』タグで書いたもの。
指定がみこちよ(CPでもコンビでも)だったけど、結局野崎もはいったのが出来た。
「みこりん、何食べてるの?」
「おう、佐倉。おまえも食うか?」
ある日曜日。
いつものように、野崎くんのところにアシスタントしに行ったら、先に来ていたみこりんが何かを口に含みながら、私に袋を向けた。
みこりんが差し出したのは、色々なクッキーの入っていた袋。
ラッピングを見た感じだと、誰かの手作りっぽい。
「いいの? 誰かからの貰い物じゃないの、それ?」
「あー……まぁ、そうなんだけどよ。量が多すぎて食い切れねぇんだよ。これでも半分以上食ったんだぜ」
「これで!?」
まだまだ、クッキーの残りに余裕があるのに、元はこの倍以上だったというのは驚きだ。
一人にあげる量ではないよね、これ。
「じゃ、有り難く頂くね」
「おう。食え食え」
「ところでみこりん。ちゃんとクッキー貰ったお礼した?」
「してるっての。おまえ、俺を何だと思ってるんだよ」
「いや、あたふたしてお礼言い損ねてないかなぁって」
「ぐ……」
一瞬、みこりんが狼狽えたところを見ると図星だったっぽい。
もう、仕方ないなぁ。
「食うのもしゃべるのもいいが、二人とも原稿は汚すなよ」
野崎くんが私たちの方には顔も向けずに言う。
ペン先もかりかりと音を立てて、止まる様子がない。
「おまえがまだ終わりそうにねぇから、待ってるついでだよ。そもそも、原稿こっちに一枚もねぇっての」
「え、もしかして、まだ私たちに出来ることないの?」
昨日、野崎くんから明日都合がつくなら、なるべく早めに来て欲しいって連絡があったから、こうして午前中から来たところなのに。
「そういうこと。昨夜、うっかり寝落ちて予定が狂ってるんだとさ」
「すまん」
「そっかぁ。じゃあ、仕方ないね。あ、私お茶淹れて来る! 野崎くんはコーヒー、みこりんは紅茶で良かったっけ?」
「頼む」
「おう」
Close
#みこ+ちよ(+のざ) #ネタメモ
Twitterの『リプが来たカップリングごとに今思いついたor書く予定なんてひとつもない小説の一シーンを晒す』タグで書いたもの。
指定がみこちよ(CPでもコンビでも)だったけど、結局野崎もはいったのが出来た。
「みこりん、何食べてるの?」
「おう、佐倉。おまえも食うか?」
ある日曜日。
いつものように、野崎くんのところにアシスタントしに行ったら、先に来ていたみこりんが何かを口に含みながら、私に袋を向けた。
みこりんが差し出したのは、色々なクッキーの入っていた袋。
ラッピングを見た感じだと、誰かの手作りっぽい。
「いいの? 誰かからの貰い物じゃないの、それ?」
「あー……まぁ、そうなんだけどよ。量が多すぎて食い切れねぇんだよ。これでも半分以上食ったんだぜ」
「これで!?」
まだまだ、クッキーの残りに余裕があるのに、元はこの倍以上だったというのは驚きだ。
一人にあげる量ではないよね、これ。
「じゃ、有り難く頂くね」
「おう。食え食え」
「ところでみこりん。ちゃんとクッキー貰ったお礼した?」
「してるっての。おまえ、俺を何だと思ってるんだよ」
「いや、あたふたしてお礼言い損ねてないかなぁって」
「ぐ……」
一瞬、みこりんが狼狽えたところを見ると図星だったっぽい。
もう、仕方ないなぁ。
「食うのもしゃべるのもいいが、二人とも原稿は汚すなよ」
野崎くんが私たちの方には顔も向けずに言う。
ペン先もかりかりと音を立てて、止まる様子がない。
「おまえがまだ終わりそうにねぇから、待ってるついでだよ。そもそも、原稿こっちに一枚もねぇっての」
「え、もしかして、まだ私たちに出来ることないの?」
昨日、野崎くんから明日都合がつくなら、なるべく早めに来て欲しいって連絡があったから、こうして午前中から来たところなのに。
「そういうこと。昨夜、うっかり寝落ちて予定が狂ってるんだとさ」
「すまん」
「そっかぁ。じゃあ、仕方ないね。あ、私お茶淹れて来る! 野崎くんはコーヒー、みこりんは紅茶で良かったっけ?」
「頼む」
「おう」
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#みこ+ちよ(+のざ) #ネタメモ
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