No.90, No.88, No.86, No.78, No.77, No.24, No.21[7件]
かべうちに置いてたとこからの移動分。
延び延びになってる、浪漫学園演劇部と夢ノ咲学院演劇部のクロスオーバー。
演劇部以外にも御子柴だったり、鬼龍くんだったり、しれっと推しが交じっている。
「ああ! では、彼は内気でおどおどしたメイド役なんかどうですかね! ご心配なく、ここは元々男子校だったので男性の体型にフィットした衣装ならほれこの通り!」
「げっ」
日々樹がぴらっと広げたメイド服に御子柴が軽く後ずさりする。
そういえば、野崎の家で台本の読み合わせやったときに御子柴にメイド役をやって貰ったな。
だったら、他の役よりもやりやすいんじゃねぇだろうか。
あと、うちの連中で女装させるとなると、マシな見た目になりそうなのは御子柴くらいだ。
「御子柴」
「堀先輩……」
「いさぎよく着替えてこい。大丈夫だ。おまえなら似合う」
(中略)
「こんなんでいいっすか」
「わぁ、御子柴似合う! 可愛い。ね、撮ってもいい?」
「やめろ、残すな! 褒められても嬉しくねぇ」
「いや、実際悪くねぇと思うぞ。けど何か足りねぇ感じが……ああ、メイド帽っていうか、ヘッドドレスみてぇなのはねぇか?」
「ああ、そういえばそれが足りなかったですね。比較的最近使ったのでどこかにしまっておいたと思うんですが……いけませんねぇ。もうちょっと備品を整頓しなければ」
「何なら、今作ってやろうか? 頭に乗せるやつだけでいいなら、五分もありゃ出来る」
「さすがは鬼龍くんですねぇ。探すより早そうなので、お願いしてもよろしいでしょうか?」
「いいってことよ。衣装の手伝いってことで来てるしな。ついでに服の微調整もやっちまっていいか?」
「お任せします」
Close
#クロスオーバー
延び延びになってる、浪漫学園演劇部と夢ノ咲学院演劇部のクロスオーバー。
演劇部以外にも御子柴だったり、鬼龍くんだったり、しれっと推しが交じっている。
「ああ! では、彼は内気でおどおどしたメイド役なんかどうですかね! ご心配なく、ここは元々男子校だったので男性の体型にフィットした衣装ならほれこの通り!」
「げっ」
日々樹がぴらっと広げたメイド服に御子柴が軽く後ずさりする。
そういえば、野崎の家で台本の読み合わせやったときに御子柴にメイド役をやって貰ったな。
だったら、他の役よりもやりやすいんじゃねぇだろうか。
あと、うちの連中で女装させるとなると、マシな見た目になりそうなのは御子柴くらいだ。
「御子柴」
「堀先輩……」
「いさぎよく着替えてこい。大丈夫だ。おまえなら似合う」
(中略)
「こんなんでいいっすか」
「わぁ、御子柴似合う! 可愛い。ね、撮ってもいい?」
「やめろ、残すな! 褒められても嬉しくねぇ」
「いや、実際悪くねぇと思うぞ。けど何か足りねぇ感じが……ああ、メイド帽っていうか、ヘッドドレスみてぇなのはねぇか?」
「ああ、そういえばそれが足りなかったですね。比較的最近使ったのでどこかにしまっておいたと思うんですが……いけませんねぇ。もうちょっと備品を整頓しなければ」
「何なら、今作ってやろうか? 頭に乗せるやつだけでいいなら、五分もありゃ出来る」
「さすがは鬼龍くんですねぇ。探すより早そうなので、お願いしてもよろしいでしょうか?」
「いいってことよ。衣装の手伝いってことで来てるしな。ついでに服の微調整もやっちまっていいか?」
「お任せします」
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#クロスオーバー
かべうちに置いてたとこからの移動分。(加筆修正有)
元々は零薫初夜アンソロが出る前に出そうと思っていた、『Phantasmagoria』のスピンオフにあたる話。コンドーム専門店に一緒に行く零薫。(ズ!!発表前のネタ)
というか、アンソロ寄稿分+この辺の話を纏めて零薫で一冊出したいって多分三年くらい言ってる……w
数日前まで、俺たちUNDEADはツアーで全国を回っていて、大成功のうちに幕を下ろし、ようやく久し振りに一息吐けたところだった。
完全に三日間オフになるなんて、いつ以来だろうか。
最初の一日はお互いに実家に戻って家族に顔を見せ、二日目と三日目は旅行するのもいいかなとは思ったけど、零くんの家が元々持っていて、今は零くん名義になっている別荘に籠ってゆっくり過ごすことにした。
時々はUNDEAD全員での合宿場所としても使っていたりするし、俺達が二人で行っても不自然ではない。
仮にマスコミが近くまで来ても、敷地内には絶対に入れないようになっているから、別荘にさえ入ってしまったらこっちのものだ。
ただ、ちょうどゴムを切らしていて、それならと別荘に向かう前にこの機会にコンドーム専門店に行ってみないかという誘いがあったのはびっくりした。
――ゴムを切らしたついでというのもなんじゃが、コンドーム専門店に行ってみないかや?
――何、変わったゴム使って気分転換? それはいいけど、男二人で行くって悪目立ちしそうで嫌なんだけど。見つかったらどうするのさ。せっかくここまでスキャンダルなしでやってきてるのに。
元々は女の子が好きだったっていうのと、途中からは零くんと付き合っていることを隠す為のカモフラージュで交流を持っていた女の子たちとの関係を清算したのは夢ノ咲学院卒業前のことだ。
以来、スキャンダル――特に俺達が付き合っていると思われないように細心の注意を払ってきた。
ライブでのサービスは別として、プライベートでは何でもないのだと装って。
Close
#零薫
元々は零薫初夜アンソロが出る前に出そうと思っていた、『Phantasmagoria』のスピンオフにあたる話。コンドーム専門店に一緒に行く零薫。(ズ!!発表前のネタ)
というか、アンソロ寄稿分+この辺の話を纏めて零薫で一冊出したいって多分三年くらい言ってる……w
数日前まで、俺たちUNDEADはツアーで全国を回っていて、大成功のうちに幕を下ろし、ようやく久し振りに一息吐けたところだった。
完全に三日間オフになるなんて、いつ以来だろうか。
最初の一日はお互いに実家に戻って家族に顔を見せ、二日目と三日目は旅行するのもいいかなとは思ったけど、零くんの家が元々持っていて、今は零くん名義になっている別荘に籠ってゆっくり過ごすことにした。
時々はUNDEAD全員での合宿場所としても使っていたりするし、俺達が二人で行っても不自然ではない。
仮にマスコミが近くまで来ても、敷地内には絶対に入れないようになっているから、別荘にさえ入ってしまったらこっちのものだ。
ただ、ちょうどゴムを切らしていて、それならと別荘に向かう前にこの機会にコンドーム専門店に行ってみないかという誘いがあったのはびっくりした。
――ゴムを切らしたついでというのもなんじゃが、コンドーム専門店に行ってみないかや?
――何、変わったゴム使って気分転換? それはいいけど、男二人で行くって悪目立ちしそうで嫌なんだけど。見つかったらどうするのさ。せっかくここまでスキャンダルなしでやってきてるのに。
元々は女の子が好きだったっていうのと、途中からは零くんと付き合っていることを隠す為のカモフラージュで交流を持っていた女の子たちとの関係を清算したのは夢ノ咲学院卒業前のことだ。
以来、スキャンダル――特に俺達が付き合っていると思われないように細心の注意を払ってきた。
ライブでのサービスは別として、プライベートでは何でもないのだと装って。
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#零薫
月刊少女野崎くん没ネタ・その2(拍手から)
読み込み不足で、演劇での大会で堀先輩の演技見て、鹿島くんが浪漫学園進学、とか考えていた頃の残骸。
人の代理であんまり興味のなかった演劇を見に行ってみたら、堀先輩の演技に魅せられて、落ちたという感じ。
改めて文化祭で書き直したけど、勿体ないので(以下略)
会場に広がった拍手の音でようやく我に返った。
凄い。何だろう、この高揚感。
拍手しながらも、先ほどまでの演技が頭の中から消えなくて、あの顔と台詞が繰り返されていた。
拍手が止むと同時に、それまで開いてさえいなかった手元のプログラムを凄い勢いでめくる。
今の演目をやったのは……浪漫学園。
配役をチェックして、さっきの人の名前を確認した。
堀政行。
一年生って書いてあって、自分の一つ上でしかないことに驚いた。
他の配役は大半が二、三年生で占められていることから、やっぱりそんな中で出られるほど上手い人だったんだと実感する。
あの人が一つ年上なだけならば。
浪漫学園に入ったら、三年生が引退するであろう一年半くらいの期間は一緒に演劇をやれる。
側であの人の演技をみることが出来るんだ。
何て楽しそうなんだろう。
ワクワク感がどんどん沸き上がってくる。
そうして、私は浪漫学園に進学することを決めたのだった。
Close
#堀鹿 #没ネタ
読み込み不足で、演劇での大会で堀先輩の演技見て、鹿島くんが浪漫学園進学、とか考えていた頃の残骸。
人の代理であんまり興味のなかった演劇を見に行ってみたら、堀先輩の演技に魅せられて、落ちたという感じ。
改めて文化祭で書き直したけど、勿体ないので(以下略)
会場に広がった拍手の音でようやく我に返った。
凄い。何だろう、この高揚感。
拍手しながらも、先ほどまでの演技が頭の中から消えなくて、あの顔と台詞が繰り返されていた。
拍手が止むと同時に、それまで開いてさえいなかった手元のプログラムを凄い勢いでめくる。
今の演目をやったのは……浪漫学園。
配役をチェックして、さっきの人の名前を確認した。
堀政行。
一年生って書いてあって、自分の一つ上でしかないことに驚いた。
他の配役は大半が二、三年生で占められていることから、やっぱりそんな中で出られるほど上手い人だったんだと実感する。
あの人が一つ年上なだけならば。
浪漫学園に入ったら、三年生が引退するであろう一年半くらいの期間は一緒に演劇をやれる。
側であの人の演技をみることが出来るんだ。
何て楽しそうなんだろう。
ワクワク感がどんどん沸き上がってくる。
そうして、私は浪漫学園に進学することを決めたのだった。
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#堀鹿 #没ネタ
好きなCPで絶対一度は妄想する設定
Twitterでやった『好きなCPで絶対一度は妄想する設定』タグ、野崎くんで。
※CP雑多に並べてますので、閲覧はその点ご了承の上でお願いします。
Twitterでも書いたのですが、絶対一度は妄想する設定は、結婚(BLやGLの場合はそれに準ずる状態)から数年後、というものです。
Twitterやネタメモ等でも何度か書きましたが、もう熟年でいちゃいちゃしてるカプが大好きでして!
不倫堀みこのafterをアレコレ書いている事から、そっちに目を通して下さってる方は見かけているかと思いますが、妄想をこじらせると老後や終焉の段階まで色々考えてしまうのです。
何だかんだツーカー状態になって、いちゃいちゃしてる熟年カプとかもう最高。
野崎くんの場合だと、そういう段階まで考えてるのは、
・堀鹿(大学生時にくっつくパターン)
・ホリカシ(殺し屋パロのアレ)
・堀みこ(不倫のと、not不倫)
・みこかし
・ほりみこかし(合意の上での三人ハッピーエンド状態)
・まゆみこ
・若瀬尾(堀鹿が大学生時にくっつくパターンと同じ世界線 ※足フェチDNAシリーズのやつ)
・のざちよ(上に同じく)
そんな辺りでしょうか。
さらに絞って、いつかアレコレシリーズもので書きたい勢い(既に書いてるの含む)のは、堀鹿&若瀬尾&のざちよ(足フェチDNA)、不倫堀みこ(afterで既に色々やってるけど)、みこかし(一度夫婦書いてますね、美形夫婦素敵♡)、ほりみこかし(The B.B.Bの如く三人合意でのハッピーエンド)かな。
とりあえず、不倫堀みこは本に出来たから、他のもいつかどうにか……!
Close
#ネタメモ
Twitterでやった『好きなCPで絶対一度は妄想する設定』タグ、野崎くんで。
※CP雑多に並べてますので、閲覧はその点ご了承の上でお願いします。
Twitterでも書いたのですが、絶対一度は妄想する設定は、結婚(BLやGLの場合はそれに準ずる状態)から数年後、というものです。
Twitterやネタメモ等でも何度か書きましたが、もう熟年でいちゃいちゃしてるカプが大好きでして!
不倫堀みこのafterをアレコレ書いている事から、そっちに目を通して下さってる方は見かけているかと思いますが、妄想をこじらせると老後や終焉の段階まで色々考えてしまうのです。
何だかんだツーカー状態になって、いちゃいちゃしてる熟年カプとかもう最高。
野崎くんの場合だと、そういう段階まで考えてるのは、
・堀鹿(大学生時にくっつくパターン)
・ホリカシ(殺し屋パロのアレ)
・堀みこ(不倫のと、not不倫)
・みこかし
・ほりみこかし(合意の上での三人ハッピーエンド状態)
・まゆみこ
・若瀬尾(堀鹿が大学生時にくっつくパターンと同じ世界線 ※足フェチDNAシリーズのやつ)
・のざちよ(上に同じく)
そんな辺りでしょうか。
さらに絞って、いつかアレコレシリーズもので書きたい勢い(既に書いてるの含む)のは、堀鹿&若瀬尾&のざちよ(足フェチDNA)、不倫堀みこ(afterで既に色々やってるけど)、みこかし(一度夫婦書いてますね、美形夫婦素敵♡)、ほりみこかし(The B.B.Bの如く三人合意でのハッピーエンド)かな。
とりあえず、不倫堀みこは本に出来たから、他のもいつかどうにか……!
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#ネタメモ
ホリカシ初期設定メモ
※後から色々変更されたけど、とりあえず初期設定メモをそのまま。
ホリ:裏社会で有名な殺し屋。コードネーム『ウルフファング』。カシマの養い親。
カシマ:ホリの養女。ただし、女だということは、ホリとミヤコしか知らない。コードネーム『プリンス』。
ミヤコ:同じ師匠の元で殺し屋の訓練を受けたホリの姉弟子で同業者。
コードネーム『ラクーン』。カシマに初潮が来た時に彼女のお世話になったことで、カシマが女だと知っている。ミコトという養い子がいる。
ミコト:ミヤコの元で育った情報屋。へたれなので殺し屋は無理だったが、情報収集能力はピカイチ。
カシマがホリに拾われたのと、ほぼ同時期くらいにミヤコに拾われたのもあって、カシマは幼馴染みで親友。(ただし、カシマが女なのは知らない)
ウメ:ミコトのボディーガード兼ミヤコ子飼いの殺し屋。マユの実兄。
マユ:ウメと同じ。ひっそりミコトの恋人でもある。
マエノ:裏社会の人間を専門に診る医者。 基本、腕前はそう悪くないはずだが、時々とんでもない藪っぷりを露呈させる。 なお、ホリはカシマに何かあってもマエノにはかかるなと厳命してるし、近寄らせないw
ケン:裏社会の人間も表社会の人間も分け隔て無く診る腕の良い医者。カシマが怪我した場合は大抵ケンにかかる。
カシマが女なのは気付いているが、何も言わず黙したまま。
あと、眼帯バージョンの若松と結月をペアで動く殺し屋にしようかとか、千代ちゃんをどういうポジションにするかとか考え中。
義理親子大好物過ぎて妄想が滾ります(真顔)
Close
#堀鹿 #ホリカシ #ネタメモ #パロディ設定
※後から色々変更されたけど、とりあえず初期設定メモをそのまま。
ホリ:裏社会で有名な殺し屋。コードネーム『ウルフファング』。カシマの養い親。
カシマ:ホリの養女。ただし、女だということは、ホリとミヤコしか知らない。コードネーム『プリンス』。
ミヤコ:同じ師匠の元で殺し屋の訓練を受けたホリの姉弟子で同業者。
コードネーム『ラクーン』。カシマに初潮が来た時に彼女のお世話になったことで、カシマが女だと知っている。ミコトという養い子がいる。
ミコト:ミヤコの元で育った情報屋。へたれなので殺し屋は無理だったが、情報収集能力はピカイチ。
カシマがホリに拾われたのと、ほぼ同時期くらいにミヤコに拾われたのもあって、カシマは幼馴染みで親友。(ただし、カシマが女なのは知らない)
ウメ:ミコトのボディーガード兼ミヤコ子飼いの殺し屋。マユの実兄。
マユ:ウメと同じ。ひっそりミコトの恋人でもある。
マエノ:裏社会の人間を専門に診る医者。 基本、腕前はそう悪くないはずだが、時々とんでもない藪っぷりを露呈させる。 なお、ホリはカシマに何かあってもマエノにはかかるなと厳命してるし、近寄らせないw
ケン:裏社会の人間も表社会の人間も分け隔て無く診る腕の良い医者。カシマが怪我した場合は大抵ケンにかかる。
カシマが女なのは気付いているが、何も言わず黙したまま。
あと、眼帯バージョンの若松と結月をペアで動く殺し屋にしようかとか、千代ちゃんをどういうポジションにするかとか考え中。
義理親子大好物過ぎて妄想が滾ります(真顔)
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#堀鹿 #ホリカシ #ネタメモ #パロディ設定
仕上げる予定のないみこ+ちよ(+のざ)
Twitterの『リプが来たカップリングごとに今思いついたor書く予定なんてひとつもない小説の一シーンを晒す』タグで書いたもの。
指定がみこちよ(CPでもコンビでも)だったけど、結局野崎もはいったのが出来た。
「みこりん、何食べてるの?」
「おう、佐倉。おまえも食うか?」
ある日曜日。
いつものように、野崎くんのところにアシスタントしに行ったら、先に来ていたみこりんが何かを口に含みながら、私に袋を向けた。
みこりんが差し出したのは、色々なクッキーの入っていた袋。
ラッピングを見た感じだと、誰かの手作りっぽい。
「いいの? 誰かからの貰い物じゃないの、それ?」
「あー……まぁ、そうなんだけどよ。量が多すぎて食い切れねぇんだよ。これでも半分以上食ったんだぜ」
「これで!?」
まだまだ、クッキーの残りに余裕があるのに、元はこの倍以上だったというのは驚きだ。
一人にあげる量ではないよね、これ。
「じゃ、有り難く頂くね」
「おう。食え食え」
「ところでみこりん。ちゃんとクッキー貰ったお礼した?」
「してるっての。おまえ、俺を何だと思ってるんだよ」
「いや、あたふたしてお礼言い損ねてないかなぁって」
「ぐ……」
一瞬、みこりんが狼狽えたところを見ると図星だったっぽい。
もう、仕方ないなぁ。
「食うのもしゃべるのもいいが、二人とも原稿は汚すなよ」
野崎くんが私たちの方には顔も向けずに言う。
ペン先もかりかりと音を立てて、止まる様子がない。
「おまえがまだ終わりそうにねぇから、待ってるついでだよ。そもそも、原稿こっちに一枚もねぇっての」
「え、もしかして、まだ私たちに出来ることないの?」
昨日、野崎くんから明日都合がつくなら、なるべく早めに来て欲しいって連絡があったから、こうして午前中から来たところなのに。
「そういうこと。昨夜、うっかり寝落ちて予定が狂ってるんだとさ」
「すまん」
「そっかぁ。じゃあ、仕方ないね。あ、私お茶淹れて来る! 野崎くんはコーヒー、みこりんは紅茶で良かったっけ?」
「頼む」
「おう」
Close
#みこ+ちよ(+のざ) #ネタメモ
Twitterの『リプが来たカップリングごとに今思いついたor書く予定なんてひとつもない小説の一シーンを晒す』タグで書いたもの。
指定がみこちよ(CPでもコンビでも)だったけど、結局野崎もはいったのが出来た。
「みこりん、何食べてるの?」
「おう、佐倉。おまえも食うか?」
ある日曜日。
いつものように、野崎くんのところにアシスタントしに行ったら、先に来ていたみこりんが何かを口に含みながら、私に袋を向けた。
みこりんが差し出したのは、色々なクッキーの入っていた袋。
ラッピングを見た感じだと、誰かの手作りっぽい。
「いいの? 誰かからの貰い物じゃないの、それ?」
「あー……まぁ、そうなんだけどよ。量が多すぎて食い切れねぇんだよ。これでも半分以上食ったんだぜ」
「これで!?」
まだまだ、クッキーの残りに余裕があるのに、元はこの倍以上だったというのは驚きだ。
一人にあげる量ではないよね、これ。
「じゃ、有り難く頂くね」
「おう。食え食え」
「ところでみこりん。ちゃんとクッキー貰ったお礼した?」
「してるっての。おまえ、俺を何だと思ってるんだよ」
「いや、あたふたしてお礼言い損ねてないかなぁって」
「ぐ……」
一瞬、みこりんが狼狽えたところを見ると図星だったっぽい。
もう、仕方ないなぁ。
「食うのもしゃべるのもいいが、二人とも原稿は汚すなよ」
野崎くんが私たちの方には顔も向けずに言う。
ペン先もかりかりと音を立てて、止まる様子がない。
「おまえがまだ終わりそうにねぇから、待ってるついでだよ。そもそも、原稿こっちに一枚もねぇっての」
「え、もしかして、まだ私たちに出来ることないの?」
昨日、野崎くんから明日都合がつくなら、なるべく早めに来て欲しいって連絡があったから、こうして午前中から来たところなのに。
「そういうこと。昨夜、うっかり寝落ちて予定が狂ってるんだとさ」
「すまん」
「そっかぁ。じゃあ、仕方ないね。あ、私お茶淹れて来る! 野崎くんはコーヒー、みこりんは紅茶で良かったっけ?」
「頼む」
「おう」
Close
#みこ+ちよ(+のざ) #ネタメモ