No.83
仕上げる予定のないみこかし
Twitterの『リプが来たカップリングごとに今思いついたor書く予定なんてひとつもない小説の一シーンを晒す』タグで書いたもの。
書く予定なしとはあるけど、どうにか出来たらちゃんと話にしたい気はする。
「おい、御子柴。鹿島見なかったか」
堀先輩が、廊下の窓から俺に話しかけてきた。
2-Gでは毎度お馴染みの光景だ。
今日は、もう放課後になって大分経っているから、教室には俺以外には人がいなくなっていたけども。
「あ、先輩。いや、今日は授業終わった後は見てないっすね。いつものお迎えですか」
「ああ。くそ、逃げられたかな。悪いけど、もしあいつ見かけたら部活に来いっつっといてくれ」
「了解っす」
堀先輩が立ち去り、完全に気配がなくなったところで吐息を吐いた。
一応、念の為に小さく声をかける。
「……行ったぞ」
「ありがとう、御子柴。助かった」
カーテンの影から出てきたのは、堀先輩に探されていた当の本人。カーテンに隠れる前よりも顔が赤い。……熱、上がってそうだ。
「おまえな……具合悪いなら悪いって、ちゃんと言えばいいんじゃねぇの? そういうの分かんねぇ人じゃないだろ?」
「分かってるよ、そんなの。ただ、私が先輩に心配かけたくないだけ」
「……俺はいいのかよ」
「うん、御子柴は御子柴だから」
そう言うと、鹿島が俺の肩に寄りかかってきた。首に掛かる吐息が熱い。
立っているのもいい加減しんどいだろうと、静かに教室の床に腰を下ろすと鹿島も俺に合わせて座り込んだ。
「保健室行くか?」
「ううん、あと三十分もすれば先輩も諦めて、部活に戻るだろうから、そうしたらひっそり見つからないようにして帰る」
「……家まで送ってやるよ」
「ありがとう」
Close
#みこかし #ネタメモ
Twitterの『リプが来たカップリングごとに今思いついたor書く予定なんてひとつもない小説の一シーンを晒す』タグで書いたもの。
書く予定なしとはあるけど、どうにか出来たらちゃんと話にしたい気はする。
「おい、御子柴。鹿島見なかったか」
堀先輩が、廊下の窓から俺に話しかけてきた。
2-Gでは毎度お馴染みの光景だ。
今日は、もう放課後になって大分経っているから、教室には俺以外には人がいなくなっていたけども。
「あ、先輩。いや、今日は授業終わった後は見てないっすね。いつものお迎えですか」
「ああ。くそ、逃げられたかな。悪いけど、もしあいつ見かけたら部活に来いっつっといてくれ」
「了解っす」
堀先輩が立ち去り、完全に気配がなくなったところで吐息を吐いた。
一応、念の為に小さく声をかける。
「……行ったぞ」
「ありがとう、御子柴。助かった」
カーテンの影から出てきたのは、堀先輩に探されていた当の本人。カーテンに隠れる前よりも顔が赤い。……熱、上がってそうだ。
「おまえな……具合悪いなら悪いって、ちゃんと言えばいいんじゃねぇの? そういうの分かんねぇ人じゃないだろ?」
「分かってるよ、そんなの。ただ、私が先輩に心配かけたくないだけ」
「……俺はいいのかよ」
「うん、御子柴は御子柴だから」
そう言うと、鹿島が俺の肩に寄りかかってきた。首に掛かる吐息が熱い。
立っているのもいい加減しんどいだろうと、静かに教室の床に腰を下ろすと鹿島も俺に合わせて座り込んだ。
「保健室行くか?」
「ううん、あと三十分もすれば先輩も諦めて、部活に戻るだろうから、そうしたらひっそり見つからないようにして帰る」
「……家まで送ってやるよ」
「ありがとう」
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